Studio Lifeの曽世海司かく語りき… 『TSCC』よ、『ダーク・エンジェル』の二の舞になるなかれ!
『ターミネーター:サラ・コナー・クロニクルズ(TSCC)』がドラマで良かった。
映画じゃなくてホントに良かった。
♪ダダンダンダダンのサウンドと、元気に歩くエンドスケルトンがいてくれたら、とりあえずそのターミネーター作品に僕は恋をする。
でもこの先が大事。単なるドキムネの“恋”が深~い“愛”に変わるか否か、その境目を『TSCC』は教えてくれた。
このドラマ、何故こんなに愛されるのか。
不評だった劇場版『T3』や『T4』との違いをポヤンと考えていたら、これはドラマの特性が大きく作用しているんじゃないかと思えてきた。
キャストを一新してのテレビドラマ。見慣れぬサラとジョンは、当然、違和感がある。すぐには愛せない。でもそのうち、ちょうどシーズン1の真ん中くらいかな、物語にのめり込んでいる自分を発見した。
あ、“馴染んで”きたな、と。
これだけ強烈なキャラのキャストチェンジを受け入れるには「馴染む時間」が必要だったのだ。それはちょうど、勢いで始まった恋がホンモノの愛に変わるのに要する時間、みたいな。たぶん映画の2時間ではなく、もう少し長い時間。
かくして、“時間が豊富”というドラマの強みをいかし、『TSCC』はキャスト一新という難題を見事クリア。
あとは安心してハマるだけ。
バトルシーンも未来シーンも映画に負けないクオリティで納得だし、野性味と気品をあわせ持つレナ・ヘディが今やサラそのものだし、デレクが登場して「リース」なんて名字聞くだけで鳥肌モンだし、ジョンがどんどん男の顔つきに変化していく様を楽しめるのもドラマならでは。
そしてチャーリー・ディクソン!
サラの元婚約者で救命士である彼の献身的な姿が物語に深みを添える。巻き込まれ型民間人の代表、『T1』ではサラが、『T2』ではジョンが担った役割を立派に果たす。視聴者との橋渡し、よ!ミスター庶民派!! 朴訥さと生真面目さが、より悲哀度を増して、いいぞいいぞ!!!
そんな訳で、打ち切りだなんて酷すぎます。
“冗談は顔だけにしろよ!”です。
これじゃまるで『ダーク・エンジェル』の再来。
マックスもキャメロンも共に最強の美少女で、どちらも本国アメリカでの放送がシーズン2から金曜夜に移されて視聴率が低迷し、共にシーズン2の終わり方がスーパーシリキレトンボで、そして、何故かどちらもジェイムズ・キャメロン絡み!
こんな因縁、さっさと断ち切らねば。
『TSCC』を愛する全ての皆の熱い思い、届け!!
たぶん“スカイネット”を探すよりは確率は高いはず。
♪ダダンダンダダン♪ダダンダンダダン
■『ターミネーター:サラ・コナー・クロニクルズ<セカンド・シーズン>』
【Vol.1】 DVD 980円(税込)
【コレクターズ・ボックス1】DVD 9,800円(税込)
【コレクターズ・ボックス2】DVD 9,800円(税込)
【発売元】ワーナー・ホーム・ビデオ
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曽世海司(そぜ かいじ)
舞台俳優。会社員を経て男性だけで構成する耽美派劇団「Studio Life」に入団。幼い頃『アーノルド坊やは人気者』に衝撃を受け、その後『V』にのぼせ、『ダークエンジェル』の打ち切りに泣き…と海外ドラマファンとして端っこ道を歩む。現在も舞台の合間に映画、海外ドラマを鑑賞する日々。
■主な出演作品:
<舞台>「トーマの心臓」「ヴェニスに死す」「桜の園」「DRACULA」「黒いチューリップ」「白夜行 第1部 第2部」「アドルフに告ぐ」「夏の夜の夢」「十二夜」「止まれない12人」・「痛くなるまで目に入れろ」(G2プロデュース)、「SLEEPLESS」(クリオネプロデュース)、「夜の姉妹~劇場編」(リリパットアーミーⅡ)、「夜と星と風の物語~『星の王子さま』より~」
<テレビ>CX「ポリャンスキーの脳~真実のSF~」、TX「七瀬ふたたび」
<映画>「オーディション」(監督:三池崇史)、「The Other Life」(監督:赤地義洋)
<CM>日清「麺の達人」、ジョンソン・エンド・ジョンソン「ニコレット エアタバコ篇」
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さすが俳優さん、TSCCへの造詣も深いですね...ターミネーター4がズッコケなかったらもう少しTSCC続編製作への動きがスムーズだったんですが....競売に出されてしまったターミネーター権利。オーナーが不在な限り、いかなる続編も進展しませんが、2月にターミネーターの新オーナーが決まったら、新しい方向性も決まるでしょうね.....とりあえず私は今までも、これからも末永くSave TSCC、やってます...(^o^)
投稿: SAVE TSCC from JAPAN | 2009.12.21 19:18