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2009.03.18

『タイム・トンネル』

SFタイムトラベルのオリジナルにして古典なドラマ!

登場するのは、タートルネック(…)というカジュアル?な装いが印象的なトニー・ニューマン博士と、上品なスーツをキリリと着こなしつつも、なぜかネクタイを緩めていることが多いダグ・フィリップス博士の2人の紳士。彼らが開発したもの、それが「タイム・トンネル」だ。この装置で過去から未来へ、未来から過去へと慌ただしく行き交うタイム・アドベンチャーの傑作がこの『THE TIME TUNNEL』

いきなり余談からになるけれど実はこのドラマ、総天然色(?)ともいわれたカラー放送が始まったばかりの頃の作品。そのためか、タイトルロゴとともに示されるカラー放送を意味する「IN COLOR」の文字がいかにも誇らしげに見える。当時のことを覚えている方はいるだろうか? まだカラーテレビが完全に普及していなかった時代(特に、団塊の世代か?)に、カラー番組をモノクロテレビで見ていた人々にとっては別の意味でも感慨深い作品かも!?

さて、本題、本題。
物語の舞台は、アリゾナ砂漠の地下深くに建設された研究施設。そこでは、人間を過去や未来へと自由に送り込める「タイム・トンネル」の開発が国家プロジェクトとして進められていた。その名も「TIC-TOC計画」。
もう、今でこそ使い古された設定だけど、このドラマがアメリカで放送された1966年(日本での放送は翌67年)当時としてはかなり斬新だったことだろう。しかも、アポロ計画が着実に人を月に運んでいた時代でもあり、全くの絵空事とはいえない奇妙な現実感があり、見る者を不思議に魅了させていたのでした。

初回エピソードの始まりは、10億ドル規模(!)の予算を投入したものの、一向に成果が出ないタイム・トンネルに業を煮やした上院議員が計画の中止を告げに来るという、いきなりな展開! それを知ったトニー博士は、装置の完成を信じて自らを実験体にタイム・トンネルを作動させるという蛮勇とともに過去へと飛び立ってしまう。そして、それを追うように友人であり、研究仲間のダグ博士もタイム・トンネルを通って、時空の彼方に消えていく。そういえば、80年代後半にスタートした『タイムマシーンにお願い』もよく似たパターン。

ちなみに、研究施設に設置されているタイム・トンネルは未完成ながらも、基本的な時間移動ができる程度には制御可能になっている。具体的にできることは、過去(あるいは未来)にいるトニーとダグの様子をスクリーンに表示させることや、音声による通話、研究施設から彼らのもとに物質を送り届けるといったこともできる。特に、2人を別の時空に転送させられるという設定が本作を面白くさせている最大のポイントだ。しかも、転送先の時代や空間の制御ができないところがポイント! 言い換えれば、運命という名のさいころによって行き先が勝手に決められてしまう時間旅行だ。どこに行くかは、誰にもわからない。
たとえば、タイム・トンネルで時空に飛び出したトニーとダグの2人は、最初は沈没間際のタイタニック号の船内に転送され、その次は火星探査用のロケット内部に転送されてしまうという具合で脈絡がない。しかも、転送先もノルマンディ上陸作戦直前のドイツ軍基地など、実在した事件や出来事の現場であることが多い。そんな、史実を紐解く楽しさをも取り込んでいるところが本作の魅力であり、人気を集める理由だろう。

そして、時空を飛び交う度に事件に巻き込まれてしまうトニーとダグの2人をサポートするのが、タイム・トンネルが設置されている研究施設に残るアン・マクレガー博士やレイモンド・スウェイン博士、ヘイウッド・カーク所長たちだ。しかし、彼らとて高見の見物を決め込んでいるわけではない。トニーとダグの2人をモニターできるタイム・トンネルだが、この装置は2人のいる世界と研究施設とをつなぐ役割も担っているため、トンネルを介して大戦中の不発弾が飛び込んできたり、2人を助けるためにフランス革命時の衛兵を無理矢理呼び寄せたりと結構頑張っている。時には宇宙人までもがトンネルを通ってやってきて、研究施設にある装置を勝手に眺め、「非常に原始的な装置」と酷評するといったお茶目な場面もあって、なかなか楽しい。

ちなみに、この作品は20世紀フォックスが制作にも関わっており、歴史映画や西部劇からの映像が多用されるなど、テレビドラマのスケールを越えた映像も魅力
製作・監督のアーウィン・アレンは、本作の前には本格海洋SFドラマの『原子力潜水艦シュービュー号』、お気楽極楽なSFコメディ『宇宙家族ロビンソン』を手がけた当時としては新進気鋭の若手で、その後も『ポセイドン・アドベンチャー』『タワーリング・インフェルノ』といった劇場作品へとその領域を拡げていく。また、本作の音楽を手がけたのは、ジョン・ウィリアムズで、後にスティーブン・スピルバーグやジョージ・ルーカス作品などの音楽を担当することになるなど、多くの才能を排出した作品としても見どころが多い。
さらにいえば、シーズン後半で描かれる宇宙人との戦いなどは好みが別れるところだが、本作で描かれる未来人像や宇宙人像が現在のSF作品に少なくない影響を与えていることにも気付くことだろう。なかでも、光の点描に包まれる中でトニーとダグがくるくると回転しながら別の時空へと飛び越えていく時間移動のイメージは現代でも多用されており、タイムトラベルの定番といっても間違いないよね。

今となってはLD(はい、あのレーザーディスクだ!)でしか見ることができない懐かしい本作でありながら、なおも多くの人々によって語り伝えられているドラマ。それが『タイム・トンネル』だ。再放送、あるいはDVD化を望む声も多いけど、諸般の事情がそれを許さないのか…。どなたか、何とかしてくださいませ!

アーウィン・アレンの公式サイト(英語)

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 LDorDVDどれでもいい、また見たい買うことが、できるのなら誰かおしえてください。

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