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2008.09.29

祝!予想的中! エミー賞授賞式にて

今年もエミー賞を客席から楽しんだ。昨年は円形舞台と作品毎に関係者をまとめて着席させる方法が編み出され、遠くからでもスターの生の反応を見ることができたが、会場が変わってまた従来の方法に戻り、後ろ姿しか見えなかったのは残念だった。リムジンを降りて、早速目に入ったのが『BONES-ボーンズ-』のデビッド・ボレアナズと『ダメージ』の制作陣! とにかく立ち止まってスターを拝むことが許されないので、ずっと追い立てられっぱなしの授賞式体験だった。

何はさておいても、ほとんどの予想が当たった第60回エミー賞!

まず、接戦が予想されたドラマ・シリーズ部門の最優秀主演女優賞は『ダメージ』のグレン・クローズが受賞。法曹界を揺るがす権力の濫用と底知れぬ恐さは、これまで男優の領域だったが、クローズが演じたことに意味がある。現代社会を反映して、主演女優カテゴリーには中年以上の「デキる女」役が集まった。クローズはこの風潮をしっかりと認識しており、「複雑でパワフルな熟女だって、セクシーで見応えのあるドラマの主人公をやれるって証明してるのよ!」と候補者4人に敬意を表した。何しろ、アカデミー賞はまだ手にしたことがない上、『ダメージ』の仕事を引き受けたときから「最近、秀作はテレビに集まっている」と絶賛していたクローズ。「デキる女」を演じられる熟女の最高峰として、今後もテレビでの活躍が期待できそうだ。

最優秀主演男優賞は、私が「穴馬」と予想した『Breaking Bad』のブライアン・クランストンに贈られた。彗星の勢いがある。『Mad Men』のジョン・ハムが本命といわれていたので、クランストンは発表に面食らった様子だった。それにしても、ヒュー・ローリーの迫力の演技が評価されなかったのは何故なのか? 偏屈親爺の医者も元教師の麻薬売人も破廉恥度は互角だと思うが…やはり目新しさの勝ちなのだろうか?

さらに、ドラマ・シリーズ部門の最優秀助演男優賞と女優賞は、エミー賞を日本で放送するAXNの「AXN的エミー賞大予想〜ドラマ・シリーズ部門主要5部門」に予想を発表していたジェリコ・イヴァネクとダイアン・ウィーストが的中! この2賞が的中したとATASの俳優グループの理事に話したら、「助演は特に予想がむずかしいのにすごい!」と褒められた。候補者の中に、ウィリアム・シャトナー、テッド・ダンソン、キャンディス・バーゲン等、知名度の高い俳優が混じっていただけに、私の予想は快挙なんだそうな。俳優の目で選んだつもりなのだが…。

もう1つの快挙は、私の二次選考時の「パイロット有利仮説」が当たっていたことだ。クローズもクランストンも、二次選考にパイロットを提出して受賞し、俳優が選ぶ場合でもパイロットは得点に繋がることが証明された。さらに、最優秀作品賞『Mad Men』も、パイロットを提出しているので、来年からまず二次選考時にパイロットを提出しなかった候補作/俳優を消去するのが得策かと。要するに、新番組が有利ということなのだが…。
ちなみに、今年のドラマ・シリーズ部門主要5部門(作品、主演男優/女優、助演男優/女優賞)は全て新番組であることは特記に値する。

コメディー・シリーズ部門総嘗めという感じの『30 Rock』。創作/制作/主演までこなすティーナ・フェイは主演女優賞を受賞。去年の受賞時より、実績を積んで自信がついたはずだが、相変わらず自虐的ジョークがぽんぽんと飛び出す。低視聴率にも関わらず、NBCが後押ししてくれること、税金控除等便宜をはかってくれるニューヨーク市に感謝した後、ネット、オンデマンドやダウンロード、航空機内等で観て欲しいと宣伝し、「時々、テレビでもやってるのよ!」のぴりっと辛い落ちに会場が湧いた。主演男優賞も『30 Rock』のアレック・ボールドウィンに贈られた。ただし、エミー賞のお気に入りコメディーだったが視聴率がとれず打ち切られた『ブル~ス一家は大暴走』の二の舞にならないことを祈る。

コメディー・シリーズ部門でNBCとABCが健闘したが、ドラマ・シリーズの大多数のカテゴリーをベーシック・ケーブルの新番組に持って行かれた第60回エミー賞。受賞作品や俳優に納得が行くこと、ゴールデン・グローブ賞や評論家が選ぶTCA賞とエミー賞とほぼ一致したことも前例がない。しかし、案の定18~49歳枠の視聴者数は504万と昨年の12%減。裏番組がフットボールの試合だったことを考えれば、悲観することはないのかもしれないが、地上波局エミーとケーブル局エミー賞に分けることを真剣に討議して欲しいものだ。

エミー賞授賞式はAXNの独占放送でお楽しみを!

◆ AXN独占放送 第60回エミー賞授賞式~ダイジェスト版~
10月5日(日) 9:00pm~11:00pm

◆ AXN独占放送 第60回エミー賞授賞式~ノーカット完全版~
11月7日(金) 9:30pm~深夜0:00am

ライタープロフィール

Meg Mimura

Meg Mimura
Television Critics Association (TCA)プレスツアーに会員として参加する唯一の日本人。ATAS会員。心の糸に触れた作品、目からウロコを体験させてくれる放送作家、元気をくれる俳優等を紹介するのが生き甲斐のテレビ評論家。テレビのメッカでテレビへの熱い想いと畏敬の念を燃やし、「わくわく、いきいき、にこにこ」と生きています。最新のモットー「Leap! And the net will appear.」は『名探偵モンク』から学びました。

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