『大草原の小さな家』
頼もしい父さんと、
心優しい母さんに会いにいこう!
父さんと母さん、そして三人姉妹の一家五人が西部開拓時代のアメリカでたくましく生きてゆく姿を描いたドラマといえば? って、聞くまでもないか! そう、海外ドラマファンなら誰もがご存じ『大草原の小さな家』。
新天地を求めてミネソタ州のウォルナットグローブにたどり着いたインガルス一家。この物語は、彼らが豊かな自然が拡がるこの土地に落ち着くことを決めたところから始まります。それからというもの、父さんは夜明けから町の製材所に働きに出かけ、お給料の代わりに木材を貰って帰ってきます。何のために木材なんか?と思いきや、まさかのまさか、お家を建てるためなのです。フロンティア精神とか、開拓者とか、言い方はいろいろあるけど、やっぱり男だったら家の一軒や二軒建てられないとダメですか!? って、勝手に突っ込んでいるうちに一軒あがり。できあがった家は、今風に言えばメゾネットタイプの一軒屋(って、言い過ぎ?でも、窓があるからロフトとも違うようね)。二階にはメアリーとローラの部屋が用意され、一階は使い勝手の良さそうなキッチン。しかも、暖炉があって、オーブンまで付いているのだから申し分なし。もちろん家具付き。こんな人が旦那だったら嫁に行きたい!! って脳内妄想はさておき、昔の人はえらかった、ってことよね~。
そんな『大草原の小さな家』ですが、アメリカで最初に放映されたのは1974年。そして、日本でも追いかけるように1975年からスタート。メアリーやローラ、キャリーの三姉妹と一緒に大きくなった方も少なくないはず。その後も繰り返し再放送された人気番組ですよ。眉目秀麗にして聡明なメアリーと、やんちゃだけどそばかすがキュートなローラ、母さんの後を追いかけていたキャリーの三人姉妹も可愛いかったけど、人気の秘訣は母さんことキャロラインの人柄! 農家の妻として父さんを支える一方で、ひとりの女性として三姉妹に良きお手本を見せていた母さん。厳しい自然に立ち向かう強さを持ちながら、父さんとは恋人同士のように仲むつまじいところなど、見る者を安心させる何かがあるよね。西部開拓時代を支えてきた、古き良きアメリカの母って感じなのかも。
そういえば、キャロラインってばカントリーマアムのCMにも出ていましたね。「母さん」って感じがぴったりだったなぁ。懐かしい~。
「母さん」といえば、忘れちゃいけない吹き替え版。というか、『大草原の小さな家』は是非とも吹き替え版で。なんて~か、「お父さん」でも「パパ」でもなくて、シンプルに「とうさん(かあさん)」って呼ぶところが朴訥としていて、グ~♪ メアリーやローラが父さん、母さんと呼ぶ声を聞いていると、可愛いやら、毎日を助け合いながら暮らしている家族関係が幸せそうやらで、マジ泣けるっす。
そうそう、吹き替えといえば、こんな歌も!!
♪タッカーじいさん、すごいね/洗面器がフライパン、熊手が櫛の代わりだよ/顔中、ひげだらけ♪
この、エドワーズおじさんが口癖のように口ずさむ歌。これも要注意よ。何の変哲もないメロディなんだけど、これに吹き替え版の歌詞が組み合わさるともう大変。なんてったって、♪洗面器がフライパン(笑)ですよ、あなた! 耳に入った瞬間から頭の中をぐるぐる回り出しちゃうこと大請け合い☆
ちなみに、歩きながら歌う場合は節に合わせてスキップします。このタイミングは各自チェックしておくように。夏休み明けのテストに出しますよ。
とまあ、与太話はさておき、やっぱり西部開拓時代の物語だけあって、インガルス一家が窮地に追い込まれてハラハラするエピソードも実は少なくありません。例えば、気候の急変で農作物が全滅して、石切場で出稼ぎすることになったり、買い物に出かけた隣町からの帰りに吹雪に閉じこめられて遭難しかかったりと、些細なことをきっかけに、あれよあれよという間に事態は悪い方向に。でも、父さんはへこたれないし、母さんも父さんを信じてしっかりサポート! んで、一家は一致団結して問題に立ち向かえば、危機は過ぎ去り一件落着。貧しいけれども楽しい食卓を囲んでみんなでハグ!ハグ! 定番で王道。
登場人物が個性的なのも『大草原の小さな家』を人気シリーズにしている大きな理由よ。母さんはいうに及ばず、町のみんなからも一目置かれている父さんは、実はバイオリンも弾けるんだよ。意外!? 特に夕食後の家族団らんやお客さまを迎えた食卓で披露されるバイオリンは、みんなの心を一つにまとめる魔法で、屈強な農民が夜にはバイオリン弾きになるというギャップもステキ! あんな旦那がいれば、人生も安泰ってもんですよ! そして、エドワーズおじさんは、がさつな外観に反して、実は繊細。自分のことより人の気持ちを大事にするところは誰もが認めるところ。ちょっと見栄っ張りだけど可愛いから許す! ローラもエドワーズおじさんが大好きです。そうそう、忘れちゃいけないのがオルソン夫人。彼女は町一番の意地悪さんで、しかも見栄っ張りの怒りんぼ。オルソン夫人なんていなければ良いのに!って思うんだけど、いざいなくなると途端に寂しくなる事間違いなし! なんていうか、この人って実は正直者で、自分に非があればそれを認める素直なところもちゃんとあって、憎めないんだよねぇ~。それに、母さんの良きライバルだしね。ちなみにローラのライバルであるネリーはオルソン夫人の娘であります。家族二代でライバル関係だなんて、なんだかんだいったところで、結構仲良しなんですよね。
とまぁ、こんな感じでインガルス一家と町のみんなとの交流をテーマに描いている『大草原の小さな家』ですが、実はこれには原作があります。作者はなんと、ローラ・インガルス・ワイルダー。そうです、作文が苦手でインチキまでした次女のローラなんです。
愛読書としてお持ちの方も多い原作は、全9作からなる長編大作。テレビシリーズ化されたのは、その中でも第3作『大草原の小さな家(Little House on the Prairie)』以降の物語で、アメリカのNBC放送局から1974年から1983年までの間に全9シーズン放映されました。ちなみに、9シーズン目はタイトルも『新・大草原の小さな家』となり、物語の中心は原作者であるローラの家族へと移っていきます。その後1984年までにインガルス一家を中心に描いた3作の2時間スペシャル(『きのうの日々』『最後の別れ』『この愛すべき子ら』)が放映され、テレビシリーズとしてのフィナーレを迎えます。なお、原作の第1作『大きな森の小さな家(Little House in the Big Woods)』が発表されたのは1932年。その時、ローラはなんと64歳! 娘の手を借りて執筆したんですって。ちょっと凄いよね。
そして、テレビ放映が一度終了した後の2005年に『大草原の小さな家 2005年版』が放映されます。こちらは単なるリメイクではなく、キャストとスタッフを一新して原作を忠実に再現した全3話のミニシリーズ。1974年に放映された『大草原の小さな家』シリーズ以前のお話が中心です。一連のシリーズを初めて見るって方は2005年版からどうぞ。
■WOWOWにて <大草原の小さな家 2005年版>好評放送中!
全3話からなる『大草原の小さな家 2005年版』をこの夏放送。お見逃しなく!!
8月20日(月) 8:20 第1話 冒険のはじまり
8月21日(火) 8:20 第2話 インガルス一家のクリスマス
8月22日(水) 8:20 第3話 カンザスからの旅立ち
■大草原の小さな家 シーズン1 コンプリートDVD-BOX 全8枚セット
【価格】¥17,800(税込)
【収録内容】8枚組(24話収録)
【発売元】ユニバーサル・ピクチャーズ
■大草原の小さな家 シーズン2コンプリートDVD-BOX 全8枚セット
【価格】¥17,800(税込)
【収録内容】8枚組(21話収録)
【発売元】ユニバーサル・ピクチャーズ
<2008年8月7日発売予定>
■大草原の小さな家 シーズン3コンプリートDVD-BOX 全8枚セット
【価格】¥17,800(税込)
【収録内容】8枚組(22話収録)
【発売元】ユニバーサル・ピクチャーズ
大草原の小さな家 シーズン4&5も2008年内に発売予定です。ご期待あれ!!
ライタープロフィール

ドラマナビ編集部
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コメント
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とうさんはアイルランド系なので、バイオリンを小さい頃から弾いていたんですよ。一家が踊るダンスもアイルランドのもの。(リバーダンスのアレですね)
ちなみにかあさんは、北欧系(ノルウェーかスエーデン)。
舞台となっているミネソタは、北欧系移民が多いんですね。
アメリカ住まいなので、毎日午前、午後と「大小家」英語で見てました。
とうさんがローラのlことを「リトルハーフパイント」と呼ぶんですよ。これって日本語吹き替えで何と言ってるのだろうーと気になりました。「おチビさん」かな?
驚愕したのは、当時のトイレ! 掘っ立て小屋に穴掘ってそのまま。。。。(臭そ。。。) そういえば、オルソン夫人が水洗トイレを家に作る話もありましたっけ。
ずっーと見ていて、ドラマだから悲劇・災難があっても当たり前なんだけど、どうしてこんな善良な家族がひどい目に遭わなければいけないんだろう。。。。とつくづく人生の不運みたいなことも感じましたね、最後は村ごと大爆破ですからね。
いやいや長くなりました。日本語でもう一度見直してみたい気分です。

投稿: 大草原の大きな家ほぴ | 2008.09.17 15:17