« 『ドーソンズ・クリーク』 | トップページ | 『デクスター』『デスパ』…気になるオリジナルテーマ曲は? »

2008.06.23

『SATC』でもそうだった!? 消防士はセクシーな職業なのか…

海外ドラマの主人公たちは、さまざまな「職業」に就いています。考えてみるとアメリカと日本では、感覚が違うなーと感じるもののひとつに、職業へのイメージというものがありますね。

たとえば、アメリカで憧れの職業というか、とくに女性が男性に出会ったとして、その人の職業を聞いたとき、本人もその女同志の友達もちょっと色めき立ってしまう職業に、日本人にとっては意外な「消防士」というのがあります。
消防士(ファイヤーファイター)達は、たとえば911同時多発テロのときに活躍するなど、危険な状況で人命救助という尊い任務を遂行する勇気あるヒーローというイメージがもちろんあります。もちろん日本の消防士、レスキュー隊だってそれなりにそういうイメージはあるかもしれません。

しかし、アメリカではなんとなくそれ以上のセクシーなイメージが付加されています。日本で同等の職業は?というと、性別は反対(多くの場合)ですけど、昔「スチュワーデス」とよばれたフライトアテンダントなのでは。あえてスチュワーデスと書きますが、日本の男性にはスチュワーデスという職業は、ものすごい威力を発揮するのではないでしょうか。「スチュワーデスとの合コン」なんて誘えば、多くの日本の男性は一気に色めき立つのでは? なぜスチュワーデス達がちょっとした憧れの対象になるのかというのは、ファイヤーファイター達と同じようにさまざまな理由が考えられますが(ここでそれについての考察をしてもいいですが、長くなるので省略)、どうも実態よりもブランドというか、イメージというかそういう部分がガツンとインパクトを持つような感じなんです。

そんな日本の男性のスチュワーデスへの憧れに似たファイヤーファイターへのファンタジーが、アメリカ女性にはある、というのがなんとなく暗黙の了解となっているわけです。それもあってか、筋肉ムキムキのオニイさんらが上半身裸で、下半身だけ消防士ユニフォーム姿で毎月のページを飾るファイヤーファイターカレンダーなるものが毎年売り出されちゃったりします。
そういう暗黙の了解を知った上で『セックス・アンド・ザ・シティ』を見ると、サマンサがファイヤーファイターと付き合ったエピソードの微妙なキャラクター設定がよりわかったりして面白いかもしれません。

もうひとつ、知っておくとよりニンマリできるかもしれないアメリカで一般的に共有されている職業へのイメージというものに「郵便局員」というのがあります。郵便局員の方々には大変申し訳ないのですが、アメリカの「ポスタルワーカー」に連想されるイメージは、実はちょっとサイコ(Psycho)なものがあります。

アメリカでは、1980年代初旬ぐらいから郵便局員、元郵便局員が絡む大量殺人が多数発生していたんですね。そのなかで「Going Postal」というスラングが「急にキレる」という意味で使われるようになったようなこともあって、「郵便局員」というのは、アメリカ人のなかではどうしても「アブナイ?」ということを連想してしまうわけです。もちろん、このイメージはそれほど真剣に根付いたものではなくて、どちらかというと軽い冗談として使われるものという感じです。

とはいえ、『となりのサインフェルド』に出てくる変人のニューマンがなぜ「郵便局員」という設定なのか?というのは、その背景を感じずにはいられません。ニューマンが郵便局員だというだけで、なんとなく脳裏をくすぐる笑いをネラってるなという感じなわけです。こんなこと知らなくてもこのキャラクターは十分エキセントリックで面白いんですが、「郵便局員」という設定に隠された製作者側の意図が感じられるとより深くその作品を理解したような気になりませんか? アメリカ文化の理解なんて大げさなもんでもないけど、こういうのってちょっとしたポップカルチャーから学べる面白雑学みたいなもんでしょうか。

ファイヤーファイターへの憧れ、そして郵便局員へのサイコなイメージは北米特有のものなのでしょうか? 私はヨーロッパや中東に住んだことがありますが、とくに消防士に対するセクシーなイメージはなかったような。

南米大陸は実は私にとっては未踏の地なんですけど、アメリカで知り合ったコロンビア人女性の友達は、アメリカのファイヤーファイターのイメージについて「超ウケる」と大笑いしてましたから、多分コロンビアではファイヤーファイターのセクシーブランドは通用しないのね、って感じかな。

郵便局員についてもアメリカ特有のイメージっていう気がします。日本でも似たような職業イメージの仕事ってあるかな? 職業じゃないけど、最近の秋葉原事件や連続幼女誘拐殺害事件の影響もあってか、「オタク」と呼ばれる人々にはちょっと暗いネガティブなイメージがついてしまったような印象がありますね。

ちなみにアメリカで「Otaku」というと、確かにアニメとか、コンピュータとか好きな、ちょっと内気な少年達というイメージはダブりますが、どちらかというと「ハードコアな」、「ホンモノの」とかあるものを極めたようなイメージが強くて、ネガティブなダークなニュアンスはない、かな? この言葉が広く浸透しているのはGeneration Yと呼ばれる(1980年代前半から2000年前後ぐらい生まれの世代)若い世代に限定されますけどね。本当に色々「所変われば、、、」っていうものの考察は面白いですね。

「SEX AND THE CITY」WOWOWにて8月8日(金)から全シーズン一挙放送!
【放送】WOWOW
【字幕版】8月8日(金)~17日(日) (全6シーズン 全94話)
【先行放送】#1「NYセックス事情」を無料放送 7月5日(土)午後3:30~
【関連番組】映画「セックス・アンド・ザ・シティ」公開記念特番 7月5日(土)午後3:26他随時

©98/99 CBS Paramount International Television

ライタープロフィール

森井 茂樹

森井茂樹
「入魂のリサーチ」を信条とするエンターテインメント、メディアビジネスのリサーチャー。仕事としてテレビ、ラジオ、映画、マンガ、インターネットなど多くの分野をカバーしているが、プライベートでも各国の様々な作品に次々と挑戦している。ポップカルチャー、運動、サウナ、自然、そしておいしい食べ物があれば世界平和が実現すると信じている。日本、中東、ヨーロッパを経験し、現在ニューヨーク在住。

« 『ドーソンズ・クリーク』 | トップページ | 『デクスター』『デスパ』…気になるオリジナルテーマ曲は? »

海外ドラマを100倍楽しもう!」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 『SATC』でもそうだった!? 消防士はセクシーな職業なのか…:

« 『ドーソンズ・クリーク』 | トップページ | 『デクスター』『デスパ』…気になるオリジナルテーマ曲は? »

DVDリスト

  • 『24 -TWENTY FOUR- ファイナル・シーズン』
  • 『フレンズ<ファースト・シーズン>』
  • 『プリズン・ブレイク シーズン1』
  • 『BONES -骨は語る- シ-ズン3』
  • 『Dr. HOUSE/ドクター・ハウス シーズン4』