『CSI:科学捜査班』『デッド・ゾーン』の“死体農場”は本当にあった!
“動物農場”。あ、これはジョージ・オーウェルの名作。
本当はこっち、“死体農場”。
“死体農場”は、『CSI:科学捜査班』のグリッソムが昔いた場所だとか。そのせいか、グリッソムはよく“死体農場”へ行く。そして、まさしく死体がごろごろ(第2シーズン15話)。いきなり見たら、いったいどんな殺戮があったのかと思うよね。
『デッド・ゾーン』(第4シーズン54話)で老人ホームを訪れたジョニーがみたのは、森の中で死んでいる老女のヴィジョン。でも、ここがみそ。ジョニーがみたのは、死んだ老女が“死体農場”に放置されているときのものだった。じつは老人ホームのスタッフの一人が小遣いほしさに老人たちの遺体を“死体農場”に売っぱらっていたというオチ。
それにしても“死体農場”。
なんかおっそろしーカルトホラームービーのタイトルみたいな感じだけど、でもね、こんな場所、ほんとにあるんだろうか?
と思っていたらあった!
“死体農場”=Body Farmは、1981年につくられたテネシー大学の人類学研究施設の実験設備なんだそうだ。テネシー州ノックスビルにあるという死体農場の広さはなんと1ヘクタール。そこでは、実際に数十体の死体をさまざまな状況下に置き、腐敗状態などを調べていくという。
たとえば…。ゴミ袋に入れて放置。カーペットに巻いて放置。クルマのトランクに入れたり、池に沈めたり、さらには木の幹にくくりつけて放置したりもしているという。まさしく死体遺棄現場の再現。
そう、これが殺人事件の科学捜査に役立っているのだ!
とはいえ、“死体農場”の実際の死体たちは、遺族や大学などから献体されたものばかりだという。1年で100体あまりもの献体があるというから、さぞ死体には困らないだろうな。これもあのミステリの女王パトリシア・コーンウェルが『死体農場』という小説を発表してから多くなったんだそうだ。いまはきっと『CSI』シリーズの影響もあるんだろう。
死んだらグリッソムやホレイショに解剖してほしいってか!?
さて、ここで研究されていることっていったいどんなことかというと、やはり死亡時間の推定。
死後硬直や体温、腐敗の進行状況のほか、『CSI』シリーズでもよくでてくるウジちゃんたち昆虫の様子など。すべてをデータ化することで、死亡時刻の推定方法をわりだしているそう。それだけでなく、死体が放出するさまざまな化学物質をわりだすことによって、正確な死亡時間をわりだそうとしているのだそう。
ところで、この“死体農場”では、米国法医学アカデミーによるその名もCSIマスタークラスが設けられているという。その模様はFOXCRIMEの『CSIアカデミー:あなたも捜査官になれる!!』で放送されています。興味のある方はぜひ。
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ドラマナビ編集部
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