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2007.12.20

『名探偵ポワロ』

ベルギー産の灰色の脳細胞が
あらゆる事件を解決する!

シャーロック・ホームズときたら、やっぱりこのお方、エルキュール・ポワロを忘れちゃいけない。自慢の「灰色の脳細胞」を働かせて事件を解決するポワロは、シャーロック・ホームズと違ってあまり行動的ではない。シャーロック・ホームズは変装して尾行が得意だけれど、ポワロが変装して尾行したなんていうエピソードは聞いた(読んだ)ことがない(たまにヘンなことしてるけど)。おまけにそういう捜査方法を冷笑してさえいる。なんたってポワロには「灰色の脳細胞」があるわけで、そんな猟犬がやるようなスマートではない捜査は必要ないんだそう。そのポワロ氏の風貌はというと「小柄で、卵型の頭をして、緑色の眼」そしてなんでかわからんけどものすごく自慢らしい口髯。「ベルギー生まれ(ベルギー人)の小男」なんて言われちゃっているけど、本人はいたってダンディのつもり。でもね、エナメルの靴ってけっこう悪趣味…だよね。

と、前置きが長くなっちゃったけど、このエルキュール・ポワロもTVドラマ化されているわけで。イギリスで制作された『名探偵ポワロ』がそれ。『シャーロック・ホームズの冒険』は、ホームズを演じていたジェレミー・ブレットが亡くなったことで、新しいシリーズは望めなくなってしまったけれど、『名探偵ポワロ』のポワロ役デビッド・スーシェは全作の映像化にどうやらやる気満々。ん、まだ終了していない!?
というわけで、今回ご紹介する『名探偵ポワロ』。これまで、ポワロ役といえば、『オリエント急行殺人事件』のアルバート・フィニー、そして『ナイル殺人事件』以降はピーター・ユスティノフのイメージが強かったけど、この『名探偵ポワロ』が1989年に登場したとたん、ポワロ=デビッド・スーシェとあいなりました。そのくらい、ポワロのイメージはこのドラマで定着しちゃったんだよね。デビッド・スーシェ、ものすごいはまり役。ピーター・ユスティノフの場合、でっかすぎて「ベルギー人の小男」にはけっしてみえなかったもんなー。

さて、エルキュール・ポワロという人間、前述したようにシャーロック・ホームズとはまったく違うタイプ。自称世界一の探偵で、世の中の人すべてが自分ポワロのことを知っていると思い込んでいる。んーなわけないので、自分を知らないという人が現れるたんびにやきもきしているかわいいオヤジであります。ベルギー出身の小男という設定も、あえてホームズ的探偵要素をすべてポワロから取り除いたためにでてきたと思えるくらい。とはいえ、ワトスン君の位置にモナミ(フランス語でわが友という意味らしい)ことヘイスティングス大尉をあてがうあたり、原作者アガサ・クリスティーはものすごーくコナン・ドイルのシャーロック・ホームズを意識しているもよう(当たり前か)。そうそう、コカイン中毒のホームズに対し、ポワロはチョコレート(カカオ)中毒だしなー。

この気取った小男オヤジ、ポワロがいろいろな事件を解決していくわけだけど、なんかねこのオヤジ、伯爵とかレディなんとかといった「高貴」なお方が大好きなんだよね。友人のヘイスティングス大尉も美人に目がない。こんなんで平気なのかと思うけれど、ポワロは例の「灰色の脳細胞」をフル稼働させて推理しちゃうんだからたまんない。ボーっと見てると、なんでちゃんと推理できんのかわかんないくらい。スコットランド・ヤードのジャップ警部もそりゃあ、びっくりするわ(え、違う!?)。

ポワロの脇を固めるのは、ヘイスティングス大尉、スコットランド・ヤードのジャップ警部、そしてミス・レモンの3人。
ヘイスティングス大尉は、ベルギー旅行中にポワロと知り合い、その後イギリスへ亡命してきたポワロを支える存在に。たまにポワロの回想録を書いたりすることも。原作ではもっと若いイメージがあったのだけれど、ドラマではうーん、どうなんだろう。
ジャップ警部もポワロのベルギー時代からの知り合い。ポワロとは衝突しつつ、その推理力にはいつも感服といったところか。
ミス・レモンは、ポワロの秘書。こうるさいポワロによく耐えられると思うけれど、どうやらミス・レモンも相当クセがありそう。
事件の舞台もイギリス国内(けっこうあちこちいってる)だけにとどまらない。アガサ・クリスティーが旅行好き?だった(二番目の夫考古学者マローワン博士の影響もあると思うけど)せいか、メソポタミアだったりナイルだったりギリシャだったりオリエント急行だったり! うーん、豪華。そう考えるとポワロって行動的ではあるよな。
ヘイスティングス大尉がちょっと年くっていることを除いて、原作とちょっと設定がことなることなんて気にならないほど、クリスティーのポワロの世界を作り上げています。

もちろん、『名探偵ポワロ』は原作を読まなくても楽しめるのだけど、やっぱり原作もおさえたいところ。後期のポワロ作品はなんかどんどんダークなかんじ(ポワロ最終作品『カーテン』とかわけわかりません)になっていくのだけど、それはそれ。ドラマとあわせてぜひとも読んでみてはいかが。
アガサ・クリスティーの原作でポワロが登場する作品はなんと長編33編、そして短編は50編以上あるというんだから映像化も大変だわな(他人事)。アガサ・クリスティーにしても、デビュー作『スタイルズ荘の怪事件』でポワロを初登場させ、しかもその後大活躍するヘイスティングス大尉やジャップ部も同時に登場させているんだから、きっとこの3人のキャラクターがものすごーく気に入ってしまったに違いない(あくまでも推測)。

そうそう、『名探偵ポワロ』の世界にどっぷりはまるためには、必ず吹き替え版で。ポワロの声を担当しているのは、熊倉一雄さん。熊倉さんといえば、『ひょっこりひょうたん島』のトラヒゲ(古すぎ!)、そして昔の『ゲゲゲの鬼太郎』のオープニングソング、そしてヒッチコックの飄々とした語りを担当された大御所。独特な声なのに、なぜかポワロの声にぴったんこなんですよね。ものすごく不思議。だってね、もう熊倉さん以外の声が「灰色の脳細胞」とか「モナミ」なんて言うところ、想像できないもの。

1989年、ドラマ放送開始以降(日本では1990年から)、数年間の休止があったものの、まだまだ続いている『名探偵ポワロ』。本国イギリスではなんと来年、ポワロの新しい(そして最終?)シリーズが放送されるそう。あの「オリエント急行殺人事件」が製作される(されている?)らしいというから、すごい楽しみではあるけれど、日本に入ってくるのははたしていつぐらいになるのか? いずれにせよ、ポワロ=デビッド・スーシェ=熊倉一雄のゴールデントリオをけっして崩してほしくないなーと希望するんであります。
 

ライタープロフィール

ドラマナビ編集部

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コメント

ポワロ=デビット・スーシェ=熊倉一雄さんもゴールデントリオですが、
私の中では、シャーロックホームズ=ジェレミー・ブレット=露口茂さんもゴールデントリオです。
DVD-BOXを揃えて、何度でも観たいと思うドラマシリーズです。

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