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2007.11.21

『X-ファイル』

この世はフシギに満ちている!?
“変キャラ”満載、最強SFドラマ

「てーれーれーれーれーれー、ちゃらららん♪」
《あとで食べようと冷蔵庫にしまっておいたヨーグルトが行方不明に》
《締め切り間際の時間がないときに限ってPCがフリーズ》・・・
日常生活で「なぜ?」なことが起きると、つい口ずさんでしまう「X-ファイルのテーマ」。
シリーズフィナーレから何年も経った今も、TVやラジオのフシギ系コーナーでは定番のBGMです!

そんな名テーマ曲で始まる『X-ファイル』は、アメリカのFOXで1993年9月から2002年5月まで、9シーズンにわたってオンエアされた大ヒットシリーズ。エミー賞は計16、ゴールデングローブ賞は計5部門を受賞しています。『トワイライト・ゾーン』をはじめ、超自然現象がテーマのドラマはいろいろありますが、これほど長期にわたって人気を維持し、世界中にコアなファンを生んだ『X-ファイル』こそ、“Sci-Fiテレビシリーズの金字塔”にふさわしい作品といえるでしょう!

主人公は、ご存知、フォックス・モルダー(デイヴィッド・ドゥカヴニー)とダナ・スカリー(ジリアン・アンダーソン)という2人のFBI特別捜査官。彼らが所属するのは、「常識や科学では説明できない現象」が引き起こす様々な事件を専門に扱う「X-ファイル課」です。ここはFBIの“異端児的部署”。オフィスは薄暗い地下にあって、他の捜査官はよっぽどの用事がない限りやってこない・・・。ってある意味、落ち着いて仕事ができそうな環境?
・・・しかしモルダーがいる限り、X-ファイル課は静かな職場にはなりえません!誰も注目してないヘンな事件を引っ張り出してきては、
「スカリー、これはX-ファイルだよ!」
「まさかまたエイリアンの仕業とかなんとか言うんじゃないでしょうね!?」
と、回を重ねるごとに夫婦漫才化していくやりとりをこなし、事件解明のため全米各地を飛びまわる2人。閑職なのに結構多忙です。

『X-ファイル』をそれほど観てない人からは「あ~、UFOとか宇宙人とか出てくるヤツでしょ?」と言われたりしますが、このドラマでフィーチャーされるのは地球外生命体だけじゃありません。UMA、超能力、未知の病、伝説、カルトに闇のシンジケート・・・と、この世のあらゆるナゾが登場!そのため、このドラマにハマった人は、ジャージー・デビルにチュパカブラといった世界のUMAに自然とくわしくなり、遭ったこともないのに「宇宙人ってグリーンやシルバーのヤツだけじゃないんだよね」と言ってみたり、ダークスーツにサングラス姿の男性を見るとつい身をひそめたりしてしまうんですね~。
・・・・・・え、しない? あ、そうですか。

ま、そういう挙動不審な日本人を作り出してしまったのも、このドラマの偉業ということで。そのきっかけとなったのが、1995年からの地上波(テレ朝系)での放映。とはいえ、オトナの事情からかかなり重要なエピソードがOAされなかった上、途中で打ち切りになるなど、当時のファンは欲求不満を募らせていましたが。ちなみに当時の吹替は、懐かしの「モルダー=風間杜夫・スカリー=戸田恵子」ペア。DVD版の小杉十郎太・相沢恵子ペアに慣れてしまった今となっては、テレ朝版の邦題がいつも週刊誌の見出しばりにヘンだったこともまた良き想い出です・・・。

ところで、『X-ファイル』の“顔”といえば、やっぱりモルダーですよね。幼い頃、妹サマンサが目の前でアブダクトされたことが原因で、超常現象にハマってしまい、周囲から《変人(Spooky)》とあだ名されている彼。しかし、このドラマでは、それ以上に変人ぶりを発揮してくれるサブキャラの存在も見逃せません。どこにでも現れるシガレット・スモーキング・マン(肺ガン男)も、逆に窓ガラスにテープを「X」って貼らないと来てくれないアノ人も結構な変わり者といえますが、最も突出した変人ぶりを見せてくれたのは“ローン・ガンメン”の3人ではないでしょうか。

バイヤーズ、ラングリー、フロハイキー(字幕版ではフロヒキー)は、政府の陰謀を暴き続けるマイナー新聞「The Lone Gunman」をひっそり発行。いつでもオタク度全開でルックスも怪しいですが、それぞれが豊富な知識を持つ各分野のエキスパート。モルダーたちの捜査に協力する心強い仲間なのに、かなりのおマヌケぶりが愛しいです。サブキャラながらその人気は本国でも高く、2001年には彼らを主人公に据えたスピンオフ『ローン・ガンメン』も(1シーズンだけ)製作されました。
こうした個性豊かな脇役たちの中から、自分のお気に入りを見つけるのも『X-ファイル』をより深く楽しむ方法の1つといえそう。

そしてさらに欠かせない“お楽しみ”は、毎シーズン必ず一回は登場する「お遊び系エピソード」!特に、第6シーズンは「トライアングル」「ドリームランド(Part1・2)」「クリスマス・イブの過ごし方」「スイート・ホーム」・・・と豊作続きでした。この「お遊び系」は、番組を見続けているファンだからこそ楽しめるエピ。長いシーズンの中、グロい事件や渦巻く陰謀やらで張りつめた視聴者の緊張を和らげてくれる「プレゼント」みたいなもの。ありがた~くじっくり堪能してください!

モルダーが行方不明になってしまった第8シーズンからは、スカリー&ジョン・ドゲット(ロバート・パトリック)、そしてスカリーが産休・育休に入ってからはドゲット&モニカ・レイエス(アナベス・ギッシュ)が中心となりましたが、『X-ファイル』のベストパートナーはなんといってもモルダー&スカリー。その座は揺るぎようがありません!

そんなモルスカファンに久々の朗報がもたらされたのは2007年の春。頓挫していた劇場版第二作が、ようやく製作に入るというニュースが! TVシリーズ最終話から6年後のストーリー、とされていますが、一体どんな作品に仕上がるのでしょうか?
《TRUTH IS OUT THERE》といいながら、数々のナゾを残したまま終了した『X-ファイル』。劇場で“真実”が明らかになることを願います!

ライタープロフィール

平口雅世

平口雅世
テレビ・ラジオといったメディアをはじめ、インターネットサイトや紙媒体でも活動する“海ドラマニア”放送作家。自らが得意とする海外テレビシリーズ・映画のほか、旅行・スポーツ・美容・健康・報道系・・・と、幅広いジャンルの番組&コンテンツを担当・執筆。

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コメント

マイパソの前で、大爆笑~☆☆☆ パチパチパチ、大うけ☆
思わず、周りを見て、誰もいないことを確認して
ホッと胸をなでおろす。一応、常識人なので。^^;
やっぱ、モルスカと言えば、小杉十郎太・相沢恵子ペアでしょう。
今、考えると、宇宙人、政府の陰謀説、なんとまぁ、レトロな
印象を受けますが。あの頃は真剣に見ていました。懐かしい。

時代は過ぎ去っても、偉大な1話完結ドラマは色あせず。

第6シーズンの再放送は堪能させていただきました。
挙げられた5エピソードのほかに「アンナチュラル」「創世記」も傑作。
いきなり、第8シーズンに飛んで、あら、分かってないのね。
まぁ、再放送だから、許せますけど。Xファイル知らん人はどうする?

お遊び系エピソードは、1話だけでも楽しめますね。短編映画と言う感じで。
第9シーズンの「数秘術」「サンシャインデイズ」は、最終話の「真実」より
好きなエピソードです。「真実」はこれで終わりかと寂しさが先にきます。
ドゲット&レイエスも良いのに、なぜ続かなかったのか?
やっぱ、モルスカのちょこっとユーモア路線てのが親しみあるのかも。

製作費1話約100万ドルかけて。というのも本物志向で贅沢なドラマですね。
新エピソートの映画を楽しみにしたいと思います。

「Sci-Fiテレビシリーズの金字塔」と言えば、「スターゲイトSG-1」も
お忘れなくね。新たなスピンオフの噂も?

「スタートレック」が宇宙SFドラマの定型を作ったように、「Xファイル」もオカルトホラードラマの定型になりましたよね。もうこのジャンルのどんなドラマを見ても、”それって「Xファイル」でやったよね?”と思ってしまいます。

他ジャンルでも「ガリレオ」の主人公は、絶対モルダーを意識して作られている気がする。ってことは、福山=ドゥカブニー?まあ、あのドラマ自体は、「Xファイル」というより、「怪奇大作戦」の路線でしょうけど。

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