夏のドラマに欠かせない、バーベキュー!
ニューヨークの夏は6月から9月中旬までと、梅雨のある日本に比べてやや長め。と、いうわけで今くらいの季節、全力投球で遊ぶ夏に倦怠感を覚えはじめ、そろそろゆっくり過ごしたくなる頃です。
そんな頃、うれしいのがバーベキューインビテーション。そもそもフレンドリーな肉食動物 ― 欧米人はバーベキュー大好き種。夏の週末といえば必ず友達の誰かからバーベキューお誘いが回ってくるほど、夏=バーベキューと、ワンパターン化している程であります。しかしやっぱり楽しいバーベキュー!ということで、「今度の日曜日は、肉とビールでのんびりすごさなぁ~い?」という甘い誘惑に、毎週日曜日はすっかりお世話になっている今日この頃なのです。
というわけで今日のお話はバーベキュー。先日こちらで見た『ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア』シーズン6のエピソードでもイタリア人が集まってバーベキューやってましたよ~。
バーベキューといえば、サマーパーティーの定番中の定番。『The OC』でも、『デスパレートな妻たち』でも、『セックス・アンド・ザ・シティー』でも、夏のエピソードには必ずバーベキューのシーンってありますよね?
アメリカでは「バーベキュー=パパが腕を振るう男の料理」っていうマスキュリンなイメージが凄くあります。「俺が火を見るぜ」ってのがバーベキューにおけるスターなのね。だからバーベキューでは料理もホストも片付けも男の子たちにまかせて、女子は食ってればいいのよ!最高!でしょ? ちなみに、引っ越したばかりのアメリカ人男性が女性を口説くのに使うラインがこちら↓
「すげえいかすクラウンシェフ(ブランド?知らんよ。)のグリルテーブル買ったんだぜ。見に来ない?」
これを言う彼らは絶対に自信満々。しかも季節はずれに言われたら無視してしまうようなラインですが、忘れてはいけません「バーベキュー=男の自信」。根こそぎへし折るのもかわいそうなのでフェイクスマイルとうまい相槌でかわしましょう。
さて、今年招待されたバーベキューの堂々第一位はNJ在住、シシリアンファミリー(イタリアのシシリー)のバーべキューでした! 行く前からわくわくしてたの。だってニュージャージーでシシリアン?絶対に『ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア』じゃない!しかも招待してくれた友達が道中、「兄ちゃんの嫁さんファミリーすごくマフィアっぽいけど、それについてはコメントしちゃ駄目だよ。言われすぎててすぐ切れるから。」なんて言うもんだからわくわくどんどん倍増! 「平気平気、あたいおっさんうけいいんだからぁ。」なんて調子がいいこと言って期待を胸に秘めてました。
NJを行くこと2時間。たどり着いたのは、張りぼて感たっぷりのローマ調新興住宅地。入り口に噴水のある温水プール付きのお屋敷。外に並ぶ車はベンツにフェラーリ。ウワオ! いかにも~な感じ! そしてお庭に通されるやいなや「ボンジョールノ~」とおっさんたちの暖かい抱擁に出迎えられ、気分はすっかりイタリアーノ。
真っ黒に日焼けしてまぶしいイタリアンカラーの水着と金チェーンに身を包んだおじいちゃん(かっこいー!)の「我が家直伝手作りワイン」での乾杯に始まり、おばあちゃんお手製ナスのパルメジャン、ポテトサラダ、ピザにパスタに、おじいちゃんが漬け込んだ肉のバーベキューオンパレード。さすがは食にうるさいイタリアン。食べることに貪欲であります。
しかも実はこのファミリー、NY市内で何件もレストランを経営し成功したファミリーということ(このヒストリーもギャングっぽい!)。じいちゃんは酔っ払って、「うちは全てイタリア産の本物の食材を使っている! だからこそ本物のイタリアンをこの地で作れるんだ! みんなの力が故の成功、ありがとう!」って熱くなって演説していました。感動です。今度はそっちにもごちになりに行きます。この日は一日中ジャグジーにつかりながら、腹いっぱいご馳走になりました。う~ん幸せ!

腰みのも着ちゃってます!
というわけで、みんな、あの手この手を使い夏のバーベキューを盛り上げます。今年一番ユニークだったインビテーションは、「ハワイアンバーベキュー決行!椰子の実ブラ&腰ミノ着用のこと」。
え~いくらNYでも街を腰ミノであるけないでしょぉ~、なんて考えてたあたしは甘かった。参加したガールフレンドたちはちゃんとこれ着ちゃっていました。アホで素敵!ブラボーNY!
最後に、今年感動したバーベキューメニューをひとつご紹介。イタリアンファミリーバーベキューに連れて行ってくれた友達のマシュー君ご自慢のレシピです。みなさんもぜひ、日本でこのレシピを広めてください。

これがおいしい
パイナップルのキャラメル焼き!
バーベキューパイナップル ~キャラメル焼き~
準備するもの
●よく熟れたパイナップル ひとつ
●ブラウンシュガー 400g
●バター 125g
●小指大のジンジャー
手順
1. パイナップルは皮をむき、芯を残して輪切りにする。
2. 小さいソースパンにブラウンシュガー、バター、すった生姜をいれてとろとろするまで煮詰める。
3. 2をパイナップルにハケでぬり、グリルする。途中なんどもこのソースをハケで両面にぬり、パイナップルの芯が柔らかくなるまで焼き続ける。
所要時間は約30分。かりっとしたキャラメルにつつまれたパイナップルは世界一おいしい食物だと感じることうけあいです!
それではみなさん、Have a good barbecue!
ライタープロフィール

安田阿弥
ドラマには恋がつき物。クーパー捜査官から始まった恋物語。今はソイヤーに一喜一憂。玉を作るNY在住ライター。
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コメント
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なんだか海外のNYは派手そう。味付けも派手そう。
涼しくなる前に一度やりたくなりました!
ドラマの主人公気分で♪レシピありがとうございます!
投稿: NYっ子 | 2007.09.16 14:53