『フルハウス』
あらーびっくり!
あのミシェルも、もうハタチを超えていた!
今や押しも押されぬハリウッドのお騒がせセレブとなった“オルセン姉妹”の間違いなく!デビュー作である『フルハウス』。アメリカABCテレビで1987年から1995年にかけて全8シーズンが放送され人気を博した「お子さまにも安心系」シットコムです。
日本ではNHK教育テレビでずっと放送していたので、ときどき観ていた、という人も多いハズ。だけど「笑い声入ってるドラマなんて、ながら見さ」とか思ってるんじゃないっすか? いやいや、この手のロングスパンのホームドラマは、出演者と一緒にドラマ内に居住しているつもりになる、ってことにこそ意義がある! そのためにはちゃんとシーズンを順番通りに観ることが非常に大切(断言)。そうすることで脳内居住ライフはますます盛り上がりますからね。さああなたも隣人気分で三姉妹の成長やゴシップを観て楽しもうじゃありませんか。
中心となるのはタナー家。タナー家は、両親と三人姉妹の5人で住んいたのですが、母親が交通事故で亡くなってからというもの、ここんちはどんどん人が増えます。ま、アメリカの家はでかいってことでいいのか? しかしそれほどでかい家でもなさそうなんですがね。とにかくまさに「フルハウス」な状態になっていくわけです!!
父親のダニー・タナーは、「おはようサンフランシスコ」のテレビキャスター(ダニーを演じるボブ・サゲットは実生活でも三姉妹の父親)。その娘たちはというと、まずは長女のD.J.。本名は“ドナ・ジョー・マーガレット・タナー”だって。そりゃ省略するなあ。第1シーズンでは10才の設定。木の実ナナに激似でもある。で、次女のステファニー。5歳の設定で愛称はステフ。多分姉妹の中で最も美人になった。だけどフルハウス終了後、なんと薬物依存に…。んでもって、三女ミシェル。あのオルセン姉妹が2人一役。第1シーズン最初はまだ生後8カ月だったんだよー。話すこともできない頃から目線で演技ができていたのには驚き。個人的には「オラウータンに似ていてかわいい」と思うけどね。これでまずは4人カウント。
んで加わるのが、まずはダニーの義理の弟(つまり三姉妹の母の弟)で売れないミュージシャンのジェシー・コクラン。ミシェル風に言うなら「ジェシーおいたん」(このフレーズたまんないっつー人も多いと思う。ここにも1名いるし)。母親のいないタナー家の子育ての手伝い、という名目で2~3カ月来るつもりが8年にも。それからコメディアンのジョーイ(ダニーと小学5年生からの親友という設定らしい)。ここまでで6人。
これが初期のレギュラー家族ですわ。ここに、ジェシーと結婚するレベッカ。愛称はベッキー、ダニーの同僚でやはりキャスター(レベッカを演じるロリー・ローリンはどうやらプライベートで本当にジェシー役のジョン・ステイモスと付き合っていたらしい)。そこにジェシーとレベッカの子どもで双子の兄弟ニッキーとアレックスが加わり、それから犬のコメット(でか犬)、とぞくぞく家族が増えていきます。おかげでジェシー家族は屋根裏を改造して住むことに。一体この家の建坪は何平米?構造計算大丈夫?なんてことはまったく誰も気にしない、おおらかあめーりか感覚。だって、出てくる人に悪い人は1人もいないんだもん。安心安心!
エピソードのほとんどは、前半でトラブル勃発&笑い、後半でトラブル解決&家族愛、ちょっと涙という流れ。必ずラストはみんなでハグ。結構いじめや虐待など、社会問題も扱ったりしてますが、展開はこのようにいたって単純。なのに毎回笑って、ついほろりとしてしまう…。そのひとつの要因は「ラフトラックがいいから」。ラフトラックとは、観客(らしき人?)の笑い声とか、ため息とかっていうアレです。ときどきブーイングだったり、ひゅーひゅー!みたいなときもありますね。『フルハウス』はこのラフトラックが実に絶妙で気持ちいいんですよ。
例えば、後半ラストの方で
「パパ、本当にごめんなさい。わたし、いい子じゃなかったね」
「いいんだよ、ステフ。お前はいい子だ。パパの娘なんだから。さあ、みんなおいで(アメリカホームドラマの王道展開!)」→全員でハグ。
ここにものすごくいいタイミングで「ほお~お~」というため息が入り、それがまばらな拍手に、そこから「わーっ」と大きな拍手へとつながっていく。もちろん脳内居住隣人だってテレビの前でほろりとしながら拍手ですよ! みんなー、わかちあっているね、そうだよね、ステフ、あんたホントにいい子だよ!というような気持ちがラフトラックによって倍増するわけです。アドレナリンも出ようってもんです。こんなときには共感しとくに限ります。ええ、そりゃもう。
こんなに感動できるのも、出演者みんなが本当の家族のように仲がよかったからっていうことがあるかも。実際、オルセン姉妹の実の両親はフルハウス終了少し前に離婚しており、オルセン姉妹はフルハウスの終了後に「本当の家族、そしてフルハウスの家族と2つの家族を失って悲しい」と語っていたそう。今でもジョン・ステイモス(ジェシー役)とは仲がいいらしいです。プライベートでは「おいたん」とは言わないんですかね。言いませんね、きっと。つまんないですね。
アメリカでは最終回の本編が終わった後、レギュラー出演者による番組終了にあたってのコメントを放送したそうです。日本とアメリカでは1本あたりの番組の長さが違うため、日本版ではもちろんカット。残念。日本でフルハウスは、2005年にようやくDVD化されはじめ、現在まだ出続けております。せっかくだから最終巻にこの映像をおまけとして入れれば、売り上げは伸びるんじゃないかしらん。
ライタープロフィール

ドラマナビ編集部
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フルハウス2007ブログの管理人です。DVDにはカーテンコールが映像特典だといいですね
投稿: f | 2007.07.18 17:52