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2007.06.27

『ツイン・ピークス』

デビッド・リンチの不条理世界が
ドラマの中にぎゅぎゅっと凝縮!!

「世界で一番美しい死体」として世界各国に衝撃を与えたローラ・パーマー。物語は、ローラ・パーマが湖の岸辺で発見されるところから始まります。製作総指揮を務めるのは、それまで『ブルー・ベルベッド』や『イレイザーヘッド』『ワイルド・アット・ハート』などでコアなファン層がついているカルト監督デビッド・リンチ。

本放送開始前からこんなに注目されたドラマはそれまでなかった“はず”だし、人気のあまり先行されたエピソード放送によって、日本の視聴者ははじめて“パイロット版”とやらの存在を知った!?(少なくとも1名は…)ときでもありました。

ツイン・ピークスのパイロット版が最初に公開されたのは1989年のこと。「世界で一番美しい死体」ローラ・パーマーとともに登場するのは、一風変わったツイン・ピークスの町の人々。そして、颯爽と登場するのはFBIのクーパー捜査官。「誰がローラ・パーマーを殺したのか!?」という謎解きをしながら、物語はときにはテンポよく、そしてゆったりと進行し、ツイン・ピークスの人々の異様さ、そしてクーパー捜査官の異質さを浮き彫りにしていきます。なんたってパイロット版は、USAバージョンで113分にもわたる超大作! 映画でもいいくらいだけど、そんなんじゃ謎解きは終わらない。だって登場するキャラクターすべてに謎があるんだもの。だから、パイロット版を観てしまったが最後『ツイン・ピークス』の魔力にやられてしまった、というのが当時ぞろぞろといたわけです。

いわゆる“ツイン・ピーカー(ピーカー)”ってやつ。その頃は、レンタルビデオといえば映画、だったけれど『ツイン・ピークス』の登場で一気にドラマレンタルが増えたような。それに、先行独占放送を敢行(よくぞした!パチパチ!)した某有料放送局の加入者数が増加したとかしないとかいう噂まで!!

と話題先行、パイロット先行で始まった『ツイン・ピークス』。実は、登場するキャラクターを演じるのはデビッド・リンチ組?といわれる面々。
主役といえるクーパー捜査官を演じるカイル・マクラクランは『ブルー・ベルベット』『デューン/砂の惑星』で美少年の主役、製材所のピートを演じるジャック・ナンス(残念ながらすでに他界)は『イレイザーヘッド』の主役、スタンドのビッグ・エド役は『デューン/砂の惑星』でカイル・マクラクランとも共演しているエヴァレット・マッギル、などなど。
このようにデビッド・リンチファンにとってはおなじみのキャストが勢ぞろいしているんですねー。そういえば、これから日本で公開(2007年7月)されるデビッド・リンチの『インランド・エンパイア』にもデビッド・リンチ組が出演。

見どころは、出演者陣だけではありません。第1シーズン前半でよくでてくるのが食べ物にまつわるシーン。会議室のテーブルにドーナツをずらりと並べる、ダイナーでチェリーパイを頼みまくる、でっかいバケットサンドにかぶりつく、目玉焼きとベーコンの焼き方を細かく指定する、などなど観る側はすっかり影響されてチェリーパイを買いに走ったり、食べきれない量のドーナツを買いに走ったり、ベーコンはカリカリじゃなきゃいや、とかやっちゃうんですね。恐るべし、『ツイン・ピークス』の影響力。

そして、“デビッド・リンチらしさ”といえば混沌としたストーリー、そして独特な色使いとシーン展開、明暗を使い分けたカメラワーク、効果音(時計の音、製材所の霧笛のようなサイレン音)などが有名。『ツイン・ピークス』というドラマの中にも、映画界でも物議?をかもした『マルホランドドライブ』につながる独特の世界観がすでに完成しています。

もちろん、サウンドトラックも“デビッド・リンチらしい”映像世界には欠かせないもの。担当するのは『ブルー・ベルベット』から組んでいるアンジェロ・バダラメンディ。全編を通じ、アンニュイな音楽がここぞとばかりに流れまくります。
ドラマには、『ツイン・ピークス』のテーマ曲『Falling 』の歌姫ジュリー・クルーズも登場、その歌声をゆったりと聞かせてくれます。少しコクトー・ツインズのエリザベスにも似たその声は、北欧の雰囲気を漂わせ、『ツイン・ピークス』の「しん」としたイメージをより深めてくれます。この曲は当時、世界的にヒットもしました。

そしてそして。このドラマのマニアックさを象徴するのが、『ツイン・ピークス ローラの日記』『ツイン・ピークス クーパーは語る』『ツイン・ピークスの歩き方』というちょっとマニアックな書籍の存在。
『ローラの日記』は、ドラマにもでてきたローラ・パーマーの日記をそのまま再現したもの。『クーパーは語る』もやはり、クーパー捜査官がミニレコーダーを使ってダイアンへ報告していた記録を収録。そして『ツイン・ピークスの歩き方』は、架空の町であるはずのツイン・ピークスをリアルに紹介しているガイドブック。
当時は少しでも『ツイン・ピークス』のことがきっとわかる!と思って『ツイン・ピークス ローラの日記』読んではみたものの、本で新たにわかったことなど何もなく、ものすごく落胆したっけ。でも、今考えてみると貴重な資料。あの本、いずこへー!

そんなすごい『ツイン・ピークス』の興奮を今すぐに!というあなた。なんと7月にはLaLa TVで『ツイン・ピークス』の放送が開始。また、レンタルDVDも全エピソードが揃いつつあります! 今年の夏は『ツイン・ピークス』がホット! ドーナツとチェリーパイ、そしておいしいブラックコーヒーのご用意をお忘れなく!

そうそう、恒例!?の最後クエスチョンも。とある有名(それもものすごく)なミュージカル映画の主人公が出演しています。うーん、これだけだとむずかしいかな。じゃあ、誰かさんのパパは、昔ジェット団だった! これでどうだ!
 

 

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ドラマナビ編集部

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コメント

「ツイン・ピークス」 私も、はまった一人です。
まさにデビッドリンチな感じに惹かれて、ビデオレンタルに通いましたね。
音楽も。登場人物も全てあやしいちゅうーの。だけど、ローラの死体はきれいだったよねえ。
そうそう、DVDになるのよね。お盆休みにでもレンタルしようかな。

当時レンタルビデオで見始めて、面白かったから途中で「完結したら一気に借りて見よう」と思って我慢して待ってたら14本にもなり、見てなかったから劇場版も見れず、結局「ローラ・パーマー最期の七日間」と合わせて15本のVHSを中古で買ってきたアホです。

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