2010.10.22

海外ドラマNAVIはリニューアルしちゃいました!

10月21日をもちまして海外ドラマNAVIはリニューアルしちゃいました! 今後も...

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2010.10.13

2010年秋の新ドラマ 宣伝広告と批評の影響力

<ニューヨークを席巻する宣伝ポスター>

今年も新作ドラマの季節がやってきた。新しいドラマシリーズのプレミア(パイロット版放映)は9月の第2週から始まり、大半が4週目に集中した。ニューヨークでは毎年、この季節を目前に8月下旬くらいから、街の至るところに新作ドラマの宣伝ポスターが貼られる。多くは公共交通機関の地下鉄やバス、ストリートの公衆電話ボックス、数ブロックごとにあるニューススタンド(キオスク)で見られ、ビルの壁面や屋上の巨大なビルボードも出現する。
この秋一番目についたのが、リュック・ベッソン監督の仏映画『ニキータ』(1990年)を下敷きにしたドラマシリーズ、CWの『Nikita』のポスター。赤いドレスをまとった主演のマギーQが機関銃を手に、挑発的な視線を投げかけている艶やかな画面には、いやでも目がいってしまう。これらのアイキャッチングなポスターで、マギーQに釘付けになったメンズも多いはず。

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CWが一押しする『Nikita』のポスター。(左から)ロックフェラーセンター駅の地下鉄の出入り口。アッパーウェストサイドのビルの壁にも。グランドセントラル駅近くの公衆電話の壁。バスにアンニュイに横たわる『Nikita』

次によく見かけたのは、ディズニー製作の超能力を持った家族のドラメディ『No Ordinary Family』(ABC)のものだ。バス停や地下鉄構内はもとより、地下鉄の車両の一面を飾ったり、タイムズスクエアのトイザラスのビルの壁全面を覆ったりして観光客にもしっかりアピール。道行く人の目をひき、ヒットを予感させた。

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(左から)バス停。地下鉄の1車両の一面が『No Ordinary Family』に。タイムズスクエアのトイザラスのビル壁面を覆う『No Ordinary Family』の巨大広告

 

CBS一押しのリメイク刑事ドラマ『Hawaii Five-O』の広告もさすがに多かった。ニューススタンドの壁や地下鉄構内で、主役の4人が波しぶきの中で横に並んだバージョン違いのものもよく目にした。
インパクトという点では、ウィリアム・シャトナー(『ボストン・リーガル』『スタートレック』)のシットコム『$#*! My Dad Says』(CBS)の広告が『Nikita』に次いで目立った。初老のオッサンの顔がバーンとクローズアップされ、しかも口の部分をタイトルロゴで隠されている図は、『Nikita』とは逆の意味でインパクト大だ。広告の扱いの大きさから、ネットワークのそれぞれの局の自信作が見えてきて、興味深い。

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ペンステーション近くのキオスクの壁面には、『Hawaii-Five-O』の宣伝ポスター。中には壁画になっている広告も。キャンセルが決定した『My Generation』。『$*! My Dad Says』のポスターは、公衆電話ボックスのほか、地下鉄のホームでもよく見かけた。地下鉄の改札近くに貼られた、ケリー・ラッセルのシットコム『Running Wild』の広告

<新ドラマのニューヨークでの評判>

さて、新ドラマシーズンのふたを開けてみると、今年はどの局も視聴率的に苦戦しているようで、既存の人気ドラマやシットコム、リアルティショーをしのぐほどの視聴者は獲得していない。Foxの詐欺師を主人公にしたドラマ『Lone Star』は、批評家の評価は高く、『エンタテイメント・ウィークリー』誌では新ドラマの注目作のベスト5に入っていたにも関わらず、パイロット版の視聴率の低さから早々と打ち切られた。パイロットの出来がよかっただけに残念でならない。ABCの高校の同窓生の10年後を追うという設定のドキュメンタリー風ドラマ『My Generation』もエピソード2でキャンセルの憂き目に。また、NBCの法廷ドラマ『Outlaw』も第8エピソードで打ち切りが決定し、ほかにも短命に終わりそうなドラマ/シットコムがいくつかある。

そんな中で、唯一視聴率が悪くないのが、CBSの新作たちだ。9月27日~10月3日の期間では、パイロットから2週目の『Hawaii Five-O』が15位、トム・セレック主演のニューヨークを舞台にした警察官ファミリードラマ『Blue Bloods』が21位、チャック・ロリー製作のシットコム『Mike & Molly』が22位と健闘。オリジナルの知名度から前評判の高かった『Hawaii Five-O』は、早くも多くの若い層のファンを獲得している。10月11日付けの『NYタイムズ』のビジネスセクションの記事でもCBSの一人勝ちは、番組のラインナップはもちろんのこと、その編成によるとしていたが、確かに月曜の夜9時からの高視聴率常連の『チャーリー・シーンのハーパー★ボーイズ』のあとに『Mike & Molly』をもってきて、木曜夜8時に時間を移動した、これまた大人気の『ビッグバン★セオリー』のあとに『$#*! My Dad Says』を続けるのは、前の番組が終わってから間髪いれずに次の番組が始まるアメリカのテレビでは、とても賢いやり方だと言える。ただ、『$#*! My Dad Says』に関しては、批評家の評価はかなり低め、視聴者の評判も賛否両論で中には「ウィリアム・シャトナーの才能を無駄にしている」という声もきこえる。視聴率がガタ落ちして打ち切りなんてことにならないといいが......。

9月第4週のプレミアラッシュよりも1週間早く始まった『Nikita』は、プレミア当日に『NYタイムズ』から「驚くほど洗練されていて満足できる脚色」と好評を得て、前宣伝効果もあってか、パイロット版は視聴率ベスト20にランクイン。第2エピソード以降の視聴率の落ち込みは否めないが、映画『ニキータ』ファンからも新鮮だという好意的な声も少なくない。
さらに前宣伝がハデで批評家受けも良かった『No Ordinary Family』は、パイロット版が視聴率24位になり、なんとか面目を保った。どこかで見たような感がしなくもない設定だが、これからどんどん面白くなりそうな期待も高い。

その一方で、J.J.エイブラムス(『LOST』『フリンジ』)製作の国際スパイの夫婦のドラマ『Undercovers』は、批評家受けは悪くないが、視聴率はそれほどのびていない。街でも広告をあまり見かけない。でもアフリカ系アメリカ人(黒人)層に人気があり、9月27日から10月3日までの期間では、同層のみの視聴率で8位となっている。ネットワークのプライムタイムのドラマでは珍しく黒人の美男美女カップルが主人公だからなのか(とはいえ、中味は非常に白人っぽいキャラなのだが)、今後もこの動向を追っていきたい。

このほか、ケーブルのHBOのスティーブ・ブシェミ主演、マーティン・スコセッシがパイロットを監督した1920年代の時代ドラマ『Boardwalk Empire』の批評家の評価は、新ドラマの中でダントツ。プレミアムチャンネルなのでネットワークのような多くの視聴者を獲得できないものの、視聴者の評判もすこぶる良い。また、8月16 日から始まったShowtimeのローラ・リニー主演のドラメディ『The Big C』も好評で、パイロット版では同局のオリジナルシリーズで8年ぶりの最高視聴率を記録した。

前々から言われていることだが、批評家の評価は実際の視聴率にはあまり影響がない。むしろ前宣伝で視聴者の興味や期待を集めたドラマ/シットコムが、パイロット版に関していえば、高い視聴率を獲得している。つまり視聴者は、活字の批評よりも視覚にうったえる予告編やポスターなどの広告により影響されているということ。ただ、パイロット版の視聴率が高かったとしても、評価の低い作品は第2エピソードからガクンと視聴者が減る傾向がある。秋も深まりつつあるこの頃、既存のお気に入り番組に加えて上記のドラマたちと、批評家受けも視聴率も今ひとつだが個人的に気に入っているNBCのインドのムンバイを舞台にした新シットコム『Outsourced』(『The Office』と同じ製作者)を見なければならないので忙しい。
(文中の視聴率は、Nielsen Media Research調べ)

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2010.10.06

空前の大流行!「ヴァンパイアもの」分析します!そして、『トゥルーブラッド』は面白い!

干からびそうだった猛暑も終わりを遂げ、首筋も涼しい季節がやってきましたね。
みなさん如何お過ごしですか? 私はこの初夏に17年間を過ごしたアメリカ生活に終止符を打ち、東京に移住を決め帰ってきたところです。思えば長かったアメリカ生活、実はもうお腹いっぱい、少し飽きたぞ!という心中ではあるのですが心残りがいくつかあるのです・・・。

ひとつめ。帰国が『トゥルーブラッド』のシーズン2のDVD発売日直前だったこと。
ふたつめは6月から始まったシーズン3も見逃していること。

無念です・・・。友よ、餞別にはDVDセットを送っておくれ。

というわけで私の帰国前、海のむこうの世間では新作『トゥルーブラッド』シーズン3のスタート&シーズン2のDVD発売ニュースで持ちきりでした。それで日本に帰ってきたら「HBOが放つ『SATC』、『ザ・ソプラノズ』に続く大人気シリーズが上陸!」なんてコピーを見たりして、「あ~そうだったのぉ。」なんて認識してみたり。実はもっとコアなファンがついている地味なアート系カルトドラマだと思っていたの。だってあっちでは批判大好きなクリエイターやアート系の子達の中で流行ってた感じがあったからね。

ここ過去数年、映画界、ドラマ界で空前の大流行りだった吸血鬼ネタ、わたし的には大きく分けて二種類に分かれたと思っていました。ひとつは定番のゴシックファンタジー系。『バフィー ~恋する十字架』、『トワイライト』、『The Vampire Diaries』にみられるロマンス重視の学園ものドラマ。ゴシックに陶酔する反抗期ティーンはいつの時代も吸血鬼に妄想の恋心を抱くのかなぁ・・・? そして実はここにもれなく家庭に飽きた夢見る主婦層も入ることになるから(←韓流ドラマにはまるおばさまとかね)、日本で言えばゴールデンタイムを飾れるメジャードラマ、アンコールで昼過ぎ放映となりうる作品たちということになるでしょう。

そしてふたつめ、2000年代新しく広まったと思われるのが(私が勝手にそう思ってる)リアリズムヴァンパイア系。そう、ヴァンパイア=空想の産物(ファンタジー)なのにリアル?って、矛盾を感じるかもしれないけど、「現世にリアルに存在しそう・・・」を設定とするヴァンパイアドラマのカテゴリー。これは2008年、アメリカのアート系シアターで密かな人気を呼びロングランとなっていたスウェーデン映画『ぼくのエリ 200歳の少女』(原題『Let The Right One In』)からはじまったと私は思っている。

暗く寂しく豊かでない北欧の都心の生活の中で起こる現代版『小さな恋のメロディー』といったこの映画、主人公が実は吸血鬼であることは「主人公は実は孤児でした」くらいの事実としてそこにあった。要するにストーリー重視のドラマであって、ヴァンパイアであることっていうのは登場人物の性格でしかないって感じがした。その結果、吸血鬼にまったく興味を抱かないジャンルの人たち、そして男性層だって心に残してしまった作品となったのではないかと思う。

ながーい前置きになりましたが、私にとって『トゥルーブラッド』は、このリアリズムヴァンパイア系に属する作品。ちょっとトーンは違うものの、だって「人口の血液が開発されて、それがジュースのようにコンビニやバーで売られる世の中。結果吸血鬼は人畜無害となり、市民権を取得しようとしているが、受け入れることのできないアメリカ南部地方」なんてセッティング、すっごくリアル。奴隷解放、初の黒人大統領就任、そしてイスラム教徒とひと悶着あって、晴れて吸血鬼も受け入れられるのか?なんて、いつでもそしてこれからもアメリカの人種差別問題は形を変えて持ち上がるのですよきっと・・・ってそんな暗示みたい。

さすが総指揮監督がアラン・ボールです。映画「アメリカンビューティー」、ドラマ「シックス・フィート・アンダー」を手がけた名脚本家そして監督。彼の得意とするアメリカンファミリーの裏の素顔を暴く感じが私は大好き(うふ)。そんな彼が普通の“ラブストーリー”を見せるはずがないのです。この作品においてラブストーリーはあくまで“人間と吸血鬼”を混ざらせる演出上不可欠なエレメントであって、人種差別のネタなわけであります。実際に見せたいのは彼の普遍的なテーマ、「一見綺麗に整備されたようにみえるアメリカって実はこんなにファックトアップしています(アランにんまり)」みたいな気がしてならない。

『トゥルーブラッド』の設定はアメリカ南部の小さな街、ボンタン。北米内で南部地方といえばKKKにみられる人種差別感が色濃く残っちゃっていたり、ブードゥーみたいな民間宗教(カルト)やシャーマニズムが色濃く根付いていたり、低所得者層人口が高いためにアルコール、麻薬依存問題も相当ひどかったりする、ある意味アメリカの発展からすごく取り残された荒れ放題地帯。アラン氏はこの場所をお得意のブラックユーモア踏まえて風刺っているのです。ということは実はこの吸血鬼ドラマ、単なるファンタジーではない、現代のアメリカの問題を直視した社会派ドラマなのか!? 少なくともわたしはそういう目線でこのドラマにはまっています。別に良し悪しの判断をしようとはしていなんです。ちょっと離れたところから見て笑っているブラックな感じ。そこが面白い。

この視線で『トゥルーブラッド』を見てみると、スーパーキャラとそのスーパーパワーの箇所は置いといて(そこはそこでばかげてて面白く出来ているとも思うんです)、残りの全てのボンタンでの出来事や事件が、リアルに現実味を帯びてくること請け合いです。人種差別に暴力問題、DVしかり、悪魔祓い、ドラッグ依存とセックス依存などなどなど・・・そこがずばり見所。「やっぱりアメリカって変な国だよな~」って思ってほしい、そこがアランさんの目論見なのではないのかなぁ?

最後にしかし、主演女優にどんくさ~いのを持ってくるところって確信犯的ですよね? 誰かなーこの垢抜けないうざめ女子は、と思ったらなんと、映画『ピアノレッスン』の子役で、わずか11歳でアカデミー賞助演女優賞を獲得したアンナ・パキン。子役から芸能界にいるわりにすれなかったことをほめてあげるべきなのか、あの処女キャラはアメリカではまれに見るかも?そのわりに広告ではセクシー路線狙ったポーズ決めているし、ポロリもありで・・・イメージ戦略ちぐはぐで惑わされます。さて、みなさんの感想はどうでしょう?

■『トゥルーブラッド』

【放送】LaLa TV
【放送日時】毎週月曜 22:00~他

(c)2010 Home Box Office, Inc. All rights reserved. HBO(R) and all related programs are the property of Home Box Office, Inc. (c)2010 Home Box Office,Inc

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2010.09.29

海外ドラマ、初回の翻訳は難しい

CS放送が始まって以来、質の高い海外ドラマが次々と日本に上陸している。実は海外ドラマの翻訳では、初回(第1話)の翻訳が最も難しい。それはなぜか。この夏に新しくWOWOWで放送が始まった『救命医ハンク』を例にみてみよう。

●言葉遣い/トーン:
第1話の翻訳で難しいのは、何と言っても登場人物の言葉遣いを決めること。20100929_01_3 オリジナルの面白さを伝えるためにはどんな口調が最適か? 原音のニュアンス・各キャラクターの話し 方・性格・仕草・立場などから「常体/敬体」「重厚/軽薄」など基本の言葉遣いを決める。十数話に及ぶシリーズの軸とも言える作業のため、翻訳者は大いに悩む。
そのときポイントとなるのが一人称の処理だ。英語の“I”で表される一人称には「僕/オレ/私/あたし」など様々な日本語が考えられる。
例えば『救命医ハンク』の主人公ハンク・ローソンは、職場では几帳面かつ大胆な医師として一目置かれている。でもプライベートでは正反対。キッチンを汚し、洗濯物を床に脱ぎ捨てるほどだらしがない。一方で弟エヴァンに対して常に兄らしく振る舞おうとする一面がある。このため吹替版のハンクは基本的に自分を「僕」と呼び、弟エヴァンに対しては「オレ」を使っている。字幕版では字数や文字面の分かりやすさから「僕」に統一されている。

●初回ならではの派手な演出:
アメリカの新作ドラマではシーズン序盤の出来によって、放送エピソード数やシーズン続投20100929_04_15 などが決まる。このため初回では特に派手な演出が用意されていることがあり、翻訳者にとっては踏ん張りどころとなる。
『救命医ハンク』には初回のみ、ERのシーンが登場する。優秀なERドクターのハンクが急患を立て続けに処置する見せ場で、医学の専門用語が飛び交う緊迫したシーンだ。このようなシーンでは専門的な内容に加え、医師独特の略語が多いため、内容の把握だけで数時間が経ってしまうこともある。

●たいせつな訳語:
シリーズ全体に関わる言葉の訳語を決めるのも、初回翻訳での大切な仕事。
『救命医ハンク』には"concierge doctor"という単語が繰り返し登場する。これはセレブ相手の個人医を指す、ドラマでも特に重要な言葉。尺がある吹替版では「コンシェルジュ・ドクター」、字数制限の厳しい字幕版では「専属医」と訳されている。

●訳語の統一:
海外ドラマを放送する各局では、字幕版・吹替版の同時放送が増えている。このような場合は必要に応じて両者のニュアンスをそろえる。もちろん、視覚重視の字幕と聴覚重視の吹替版とでは根本的に作り方が違うため、完全に一致させることはできない。このため、いかに両者の特徴をふまえ、訳語に統一感を持たせるかも初回翻訳のポイントとなる。翻訳者は字幕版・吹替版の付き合わせ※1)をもとに、必要に応じて代案を提出し、ニュアンスの統一に努める。

※1)字幕版・吹替版の付き合わせ:
字幕版・吹替版の訳文にニュアンスや訳出ポイントのズレがないか、制作担当者が全てのセリフをチェックする。さらに洗い出された相違点について演出家や放送局の担当者が確認する。

【番外編】
第1話に限らず、海外ドラマ翻訳には以下のようなポイントもある。

●兄弟/姉妹の関係:
海外ドラマの翻訳で悩ましいのが“brother”や“sister”の処理。20100929_03_4 なぜか北米のドラマでは年上・年下の記述がないことがある。“brother”“sister”だけでは兄弟・姉妹の区別がつかないため、出てきたときは要注意。海外ドラマでは忘れたころに、兄弟・姉妹が登場する場合があるのだ。
『救命医ハンク』のローソン兄弟のように区別できれば問題ない。しかし対象となる肉親が映像に現れないときは「兄弟/姉妹」のほか、文脈によっては「家族/身内」などボカすこともある。

●展開と構成:
海外ドラマには作品特有の展開がある。リアルな夢と現実が登場する『ミディアム』、過去と現在、未来が交錯する『LOST』、キャッチーな音楽にのせて迷宮事件を描く『コールドケース』などパターンはさまざまだ。
『救命医ハンク』の初回はハンクが失業し、コンシェルジュ・ドクターとなるまでが描かれている。一方、第2話以降は主な登場人物たちと患者の人間模ドラマが中心だ。このように作品特有のパターンを把握するのも、ドラマ翻訳のポイントだ。

●サブタイトル案:
海外ドラマに欠かせないのがエピソード毎のサブタイトル。実は放送局の担当者や演出家・制作担当者のほか、翻訳者も考えている。視聴者の興味を惹くべきサブタイトルは、なかなか難しい。エピソード数が増えるごとに、使える言葉が減るのも悩みどころ。

いかがでしたか?
ようやく猛暑が去り、いよいよ秋本番です。海外ドラマの世界でも秋のラインナップが出そろいました。今年は『ナース・ジャッキー』『私はラブ・リーガル』『ウォーキング・デッド』『グッド・ワイフ』『ホームタウン ~僕らの再会~』といった話題作・注目作が登場します。
いろいろと書き連ねましたが「初回翻訳が難しい」のは翻訳者の事情。初回放送からシーズンラストまで、字幕版・吹替版ともにお楽しみいただけることこそ、映像翻訳者の願いです。

【秋の注目ラインナップ】
●『ナース・ジャッキー(WOWOW)
ニューヨークの病院に勤務するベテラン看護師ジャッキーを描いた、ちょっと型破りな医療ドラマ。
ジャッキーは仕事の合間に鎮静剤を打ち、病院内で不倫をするという、ある意味とんでもない看護師。そんな「白衣の天使」とは程遠い彼女が、アクの強い人々を相手に奮闘する。
主演はイーディ・ファルコ。そしてピーター・ファシネリ、グロリア・アカライタス、イヴ・ベスト、ドミニク・フムザが脇を固める。10月9日(土)よる11:50スタート。

●『私はラブ・リーガル(WOWOW)
知的でぽっちゃり体型の弁護士ジェーンとブロンド美女のモデル、デビー。別々の場所にいた2人は、偶然にも同じ日に命を落とす。しかし死にきれないデビーは強引に地上へ戻り、気づけばジェーンの体に入っている。
「他者の体に別人の心が宿る」という、日本でもお馴染みの設定を軸に法廷ドラマが展開。ブルック・エリオット主演、ブルック・ドーセイ、マーガレット・チョー、ジャクソン・ハースト、ケイト・レヴァリングほか出演。10月12日(火)よる11:00スタート。

●『ウォーキング・デッド(FOX ムービー)
今年7月、サンディエゴのコミコンで予告編が流れ、期待の高まる『ウォーキング・デッド』。本国アメリカで10月31日放送の話題作が早くも日本に上陸! 大人気のアメコミをもとに人類対ゾンビの闘いを描いたサバイバル・ホラー。
主演はアンドリュー・リンカーン。またジェフリー・デマン、ブランドン・ラウス、サラ・ウェイン・キャリーズといった豪華キャストに加え、カルト・ムービー「処刑人」シリーズのノーマン・リーダスも出演。プレミア放送は11月5日(金)午前1:00より。11月7日よる8:00スタート。

 

■『救命医ハンク セレブ診療ファイル
【放送】WOWOW
【吹替版】毎週火曜 23:00~
【字幕版】毎週土曜 11:00~
(c) 2009 Open 4 Business Productions, LLC. All Rights Reserved.

 

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2010.09.22

エリザ・ドゥシュク(Eliza Dushku)

『ドールハウス』で華麗なコスプレを披露しているエリザ・ドゥシュク。彼女は映画の子役として俳優のキャリアをスタートさせた。デビューは、ジュリエット・ルイス主演の『恋に焦がれて』で、ジュリエットにあこがれる隣の小学生アリスを演じている。このアリス役の子役を探して全米で5カ月もオーディションを重ね、やっと見出されたのがエリザだったというわけだ。
かわいらしい顔立ちの彼女だが、「アクションが好き」と公言する。やっぱり彼女のアクション好きの原点は、ジェームズ・キャメロン監督の傑作スパイ・アクション『トゥルーライズ』だろうか。クライマックスでは、シュワルツェネッガーが操縦する戦闘機ハリアーの機首に娘役のエリザがビルの上から飛び乗るという大アクションを演じた。まさに将来のアクション女優を予感させる“度胸”を見せつけている。
その後、エリザは映画界からドラマへ。吸血鬼と青春ドラマをミックスさせた『バフィー~恋する十字架』に出演する。このドラマはスピンオフ『エンジェル』も製作されるほどの人気シリーズとなった。また、この2本のシリーズのクリエイター、ジョス・ウェドンとの出会いが、のちに『ドールハウス』へとつながっていく。
そして日本で彼女の知名度をアップさせたのが『TRU CALLING-トゥルー・コーリング』だろう。死体安置所で働くトゥルー・デイビーズ(エリザ)は特殊な能力の持ち主で、安置所に届いた死体の声を聞くと1日前、犠牲者が死ぬ前の時間に戻るというストーリー。トゥルーは陸上選手だったという設定になっているため、このドラマでエリザは死んだ者を助けようと走りまくる。走る姿が美しいのはアクション女優の重要なポイントであるが、その点もクリア。死者を救うタイムリミット・サスペンスとエリザの走りっぷりで注目されたドラマだったが、残念ながら途中から失速して26話で終了となってしまう。
しかし2010年、再び主演のチャンスが到来!『バフィー』のジョス・ウェドンが製作総指揮を務める『ドールハウス』で主人公エコーを演じることになる。エリザはこのドラマでプロデュサーも兼任するという気合いの入れようだ。顧客の思う通りの人格をインプットされた人間を送り込む組織“ドールハウス”。エリザ演じるエコーは“ドールハウス”の任務で様々な人格を演じ、ある時は誘拐交渉人(しかもメガネっ娘!)、バックダンサー、SMの女王様(!!)など、様々な設定でファンを楽しませてくれる。シーズン2からは『ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ』のサマー・グローも登場して、これからの展開に期待していたのだが、視聴率の低迷でこちらも失速……。シーズン2の放送中にドラマの終了が決定してしまった。
今後のエリザの出演作だが、しばらくは映画が続きそうだ。最新作スリラー『Locked In』はもうすぐアメリカで公開される予定で、『ゴーストバスターズ3』への出演もウワサされている。またドラマ界で美しい走り姿を披露してほしいものだが……。そういえば、最近、熱愛が報じられている俳優リック・フォックス(『アグリー・ベティ2』、『メルローズ・プレイス』)は元NBA選手。やっぱり彼氏も体育会系でなんだか納得だ。かわいらしい雰囲気なのに、アクションもできるというギャップが売りのエリザ。次こそは、息の長いドラマに出演してほしい!

 

●エリザ・ドゥシュクのプロフィール
1980年12月30日 マサチューセッツ州ボストン生まれ

○役柄イメージ:正義感の強い熱血ガール

○エリザ・ドゥシュクとかぶる俳優:ジェニファー・ラヴ・ヒューイット、サラ・ミシェル・ゲラー

○主な作品

TVドラマ

『バフィー ~恋する十字架~』(2003年)
『エンジェル』(2000-2003年)
『TRU CALLING-トゥルー・コーリング』(2003-2005年)
『アグリー・ベティ2』(2007年)ゲスト出演
『ドールハウス』(2009-2010年)

映画

『恋に焦がれて』(1992年)
『ボーイズ・ライフ』(1993年)
『チアーズ!』(2000年)
『ジェイ&サイレント・ボブ 帝国への逆襲』(2001年)
『エントランス』 (2001年)
『ニュー・ガイ』 (2002年) 
『容疑者』(2002年)
『クライモリ』(2003年)
『アルファベット・キラー』〈未〉(2008年)
『ファイナル・デス・ゲーム』(2009年)

>>関連記事: 『ドールハウス』エリザ・ドゥシュク初来日インタビュー!七変化の秘密に迫る!?

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2010.09.16

スティーヴン・キング原作新ドラマ『ヘイヴン-謎の潜む町-』現場取材レポート。超自然現象ぼっ発中!世界遺産の町をドラマナビ取材班が行く!(後編)

『ヘイヴン-謎の潜む町-』

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2010.09.15

スティーヴン・キング原作新ドラマ『ヘイヴン-謎の潜む町-』現場取材レポート。超自然現象ぼっ発中!世界遺産の町をドラマナビ取材班が行く!(前編)

『ヘイヴン-謎の潜む町-』

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2010.09.08

ミッシー・ペレグリム(Missy Peregrym)

困ったことに、この人の名前を見ると、どうしても犬が一目散に駆け寄ってくるイメージが浮かぶんです。ペリグリム…、珍しい苗字は、ミッシーがフランス系カナダ人の多いモントリオール出身だからかもしれませんね。ミッシー自身も英語とフランス語のバイリンガルだそうです。
ミッシー・ペレグリムの経歴を見ると、『ダーク・エンジェル』でデビュー、『TRU CALLING-トゥルー・コーリング』『ヤング・スーパーマン』と、見事にSFファンタジー系の王道番組にゲスト出演し、キャリアをスタートさせています。その間にカンフー・ドラマ『Black Sash』、クリス・ローウェル(『プライベート・プラクティス』)と共演した青春コメディ『Life As We Know It』の2本のTVシリーズにレギュラー出演したものの、どちらも短命に終わりました。映画『スティック・イット!』では、持って生まれた運動神経の良さを発揮し、体操選手役を演じています。

地道にキャリアを積み重ねていたミッシーが、ついに超人気ドラマで準レギュラーの座をつかみました。『HEROES/ヒーローズ』のシーズン1、何にでも変身できる能力を持ったシェイプシフターのキャンディス役です。ここで彼女を初めて認識したという人は多いのではないでしょうか? キャンディスは、うまい具合に何度も“ヒーローズ”を騙してましたね。
『HEROES』の後はトントン拍子。『REAPER デビルバスター』では、ヒロインのアンディを演じました。すごーく普通の女の子の役で、本当にスーパーのレジにいそうに見えましたよ。ミッシーは美人なのですが、良くも悪くも取り立てて特徴の無い顔立ちなので、こうして普通の女の子の役や、(個性を消した)“シェイプシフター”の役が似合うんですね。
あんまりミッシーには演じがいのない?役だった『REAPER』も終わり、ついにミッシーが主役の座を射止めました。『ルーキーブルー~新米警官 奮闘記~』のアンディ役です。カナダ製ドラマのため、俳優もカナダ出身で占められており、『エバーウッド』のグレゴリー・スミスをのぞけば、唯一アメリカ人にもおなじみのスターとして“奮闘”しているのがミッシーなのです。正直、これまでミッシーの演技に注目したことはなかったですが、この『ルーキーブルー』では、ミッシーの細かな表情にも注目を。新人らしく一瞬一瞬が一喜一憂、犯罪現場にびびる顔、嬉しくて半泣きの顔…、これまでのSF系ドラマのミッシーとはちょっと違います。

プライベートはあまり分かっていませんが、以前、米のスーパースターでNFLクォーターバックのベン・ロスリスバーガーと交際していたそうです。巨体のロスリスバーガーと、ガタイの良いミッシーはお似合いだったかもね~。ほんと肩幅が広いので、『ルーキーブルー』の警官の制服は誰よりもぴったり。ミッシーに“婦人”警官という言葉は似合いません。

28歳のミッシー、初主演の『ルーキーブルー』が米でこの夏一番の大ヒットとなり、株を上げました。端役から準主役、そして主役とこんなに順調に出世する女優も少ないと思います。いろいろな色に染まれるのがミッシーの強み。これからも違った顔を見せてくれることでしょう。

●ミッシー・ペレグリムのプロフィール
1982年6月16日カナダ・モントリオール生まれ

○役柄イメージ:活発でスポーティーなタイプの女子学生。まじめで芯が強い、しっかり者キャラ。おカタイ職業の新人。こつこつタイプも仕事は優秀。悩みすぎるのが玉にキズ。

○ミッシー・ペレグリムとかぶる俳優:サラ・ウェイン・キャリーズ、レイク・ベル、サマー・グラウ、グレイス・パーク

○主な作品

TVドラマ

『ルーキーブルー ~新米警官 奮闘記~』(2010~) アンディ
『REAPER デビルバスター』(2007~2009) アンディ
『HEROES/ヒーローズ シーズン1』 (2006~2007) キャンディス
『ヤング・スーパーマン シーズン3』

映画

『スティック・イット! 』(2006) ヘイリー
『コール・ミー ~ハリウッドと寝た女たち~』(2004)<TV映画>

←レイ・ワイズ(共通ドラマ『REAPER デビルバスター』)
←スティーブン・トボロウスキー(共通ドラマ『HEROES/ヒーローズ』)
←ジェリコ・イヴァネク(共通ドラマ『HEROES/ヒーローズ』)
←ジェイマ・メイズ(共通ドラマ『HEROES/ヒーローズ』)
←タムリン・トミタ(共通ドラマ『HEROES/ヒーローズ』)
←ジェサリン・ギルシグ(共演ドラマ『HEROES/ヒーローズ』)
←ジェームズ・マースターズ(共通ドラマ『ヤング・スーパーマン』)



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【ニュース】見逃すな!全米話題・超最新作 『ルーキーブルー ~新米警官 奮闘記~』 本日スタート! ポリス版『グレイズ・アナトミー』ってホント?

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2010.09.01

『ライ・トゥ・ミー 嘘の瞬間』のキャストが明かす、自身の“嘘の瞬間”。

’09年1月に全米で放送がスタートし、今年11月にはシーズン3に突入する『ライ・トゥ・ミー 嘘の瞬間』は、表情分析学のスペシャリストが表情や仕草から嘘を暴き、凶悪犯罪を解決していくサスペンス・ドラマ。本作が画期的なのは、犯人探しや事件の謎解きの面白さと同時に、現実世界での裏付けを追求していること。

ティム・ロス扮するカル・ライトマン博士は、TIME誌で“最も影響力のある100人”に選ばれた表情分析アナリストのポール・エクマンがモデル。また、分析対象者の心理を解説するシーンでは、オバマ大統領やマイク・タイソンといった実在の有名人のニュース映像や画像を挿入する斬新な演出が登場。観終わった後、ドラマで学んだ表情分析のテクニックを思わず試したくなるほど、リアリティあふれるドラマに仕上がっています。筆者はLAの20世紀FOXスタジオで撮影中のレギュラー・キャスト4人を直撃取材!
ドラマの日本タイトルにちなんで、実生活の“嘘の瞬間”にまつわるエピソードをこっそりと(?)教えてもらいました。

 

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カル・ライトマン役/ティム・ロス
「まばたきの多さや目線を落としたりそらしたりなど、いろんな嘘の見破り方を知ったけど、いざ子供たちに使おうとすると、責められちゃうんだ。彼らが何か悪さをしでかした時には、“そんな風に見ないでよ。ドラマじゃないんだから!”って逆に怒られる(笑)。でも自分の子供たちが嘘をついている時は、自然と分かるもんだよ。スペシャリストじゃなくてもね」

 

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ジリアン・フォスター役/ケリー・ウィリアムズ
「役作りのために勉強した結果、人は自分の知り合いよりも赤の他人のつく嘘のほうに敏感になる、ということに気付いたわ。私の子供たちったらとんでもなく嘘が下手なの。でも感情的なつながりが深いほど、嘘をついているなんて思いたくないという気持ちも芽生えるから、相手の嘘を暴こうなんて思わなくなるのよ」

 

 

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イーライ・ローカー役/ブレンダン・ハインズ
「このドラマに出演して、僕は嘘が下手だって分かったな。嘘をつく時に、アイコンタクトが多くなるんだ。気を付けているんだけどね。だから、あまり嘘はつかないようにしている(笑)。僕自身、嘘よりも本当のことを聞きたいタイプだし。真実を知って傷ついたり、恥をかいたりしても、すぐに立ち直ることができるよ!」

 

 

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リア・トーレス役/モニカ・レイマンド
「私が嘘をつく時の癖は、身体の動きが止まっちゃうこと。本当にこんな風に(身体を固まらせる動作をして)ロボットみたいになっちゃう(爆笑)。きっと、あらゆる表情を顔に出すまいとしてそうなるのね。普段はとても表情豊かな人間だから、すぐバレちゃうの。私は女優なのに、嘘をつくのがものすごく下手で。私の母も、私の嘘はすぐ見抜けると言っているわ」

 

どうやら、本作に出演することによって、キャストたちも嘘に上手く向き合うことができるようになった様子。観ているだけでも嘘が見抜けるようになっちゃうかもしれない『ライ・トゥ・ミー 嘘の瞬間』。海外ドラマ・ファンでなくとも必見です!

■『ライ・トゥ・ミー 嘘の瞬間』
【発売日】<レンタル>9月2日(木)(Vol.1-4) 10月2日(土)(Vol.5-7)
              <セル>DVDコレクターズBOX 10月2日(土)発売
【価格】10,920円(税込)
【発売元】20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン

(c)2010 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

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2010.08.26

マギー・ウィーラー(Maggie Wheeler)

ジャニスといえばジョプリンでなく、『フレンズ』のあのジャニスの方を思い浮かべるあなたは、立派なアメリカン・シットコム・マニアだ。鼻にかかったニューヨーク訛り(攻撃的で早口な英語)でまくしたて、チャンドラーを始めとする『フレンズ』の主要キャラ全員から嫌われてもまったく懲りずに、変な声で笑い続けるKYなジャニス。そんなウザい彼女に最初はイライラさせられたが、シーズンが進むごとに笑わされ、そのうち愛すべきものへと昇華して、いつしかファンになってしまった人も少なくないはず。これはジャニスを演じた女優マギー・ウィーラーのコメディ的演技力の高さと、彼女の天性のチャームにおうところが大きい。ジャニスの決め台詞「オー、(ためて)マイ、(ためてためて)ガーッド!」(吹き替え版では、『ヤダ、ウソ、マジ!?』)にムカつきながらも、ついつい合唱してしまうのだ。

マギー・ウィーラーはそもそも、モニカ役のオーディションを受けたが採用されず、その代わりといってはなんだが、頻繁に登場する脇役の中では一番キョーレツで笑えるおいしい役をもらったという経緯がある。また、人気シットコム『ヘイ!  レイモンド』でも、デブラ役のオーディションを受けて逃したものの、プロデューサーに気に入られて時々出演するサブキャラのリンダ役をゲット。リンダはレイモンドとデブラの仲の良い友達だが、バローン家の主要キャラが皆そろいもそろってアクが強すぎることもあり、あまり存在感がなかったのが残念。

上記の2作品がマギー・ウィーラーのキャリアの中で一番知られるところだが、俳優として活動開始したのは80年代初期から。TVのカートゥーン番組(アニメ)で声優を始めて、シットコムやインディペンデント映画でも仕事するようになり、1992年には『となりのサインフェルド』で、エレインの友人としてジョージとブラインドデートをする役でゲスト出演を果たした。近年はメジャーなドラマやシットコムにゲストで登場したり、TVアニメや映画『バービーの白鳥の湖』などの声の出演をしたりしているが、なかなか印象に残るような役はない。ちょっと面長だが、美人でスタイルもよく、シンガーで歌もうまいマギー姉さん。ここらでまた一発、ジャニスを凌ぐ強力なキャラで、お茶の間を笑かしてほしいと切に願う。

私生活では現在の夫ダニエル・ウィーラー(アーティスト)と結婚する前に、インディ映画『The New Year’s Day』で共演したデヴィッド・ドゥカヴニー(『Xファイル』でも共演。『カリフォルニケーション』)と長年つき合っていた。
また、ティーンエイジャーのときにチンパンジーのベビーシッターをしていたこともあり、チンパンジーとイルカの鳴きまねが得意だというから、侮れない。

●マギー・ウィーラーのプロフィール
1961年8月7日米国ニューヨーク市生まれ

◯役柄イメージ:80年代的派手なファッションセンスを持ち、空気を読まず、人から嫌われても全然気にならない神経のずぶとい女。

◯マギー・ウィーラーとかぶる俳優(有名人):リサ・エデルシュタイン、フラン・ドレッシャー(ジャニス役のとき)、エイミー・ワインハウス(シンガーだが、ルックスがジャニスにクリソツ)

◯主な作品
TVドラマ
『FBI失踪者を追え』(2009)
『How I Met Your Mother』(2007)
『The War at Home』(2007)
『ER緊急救命室』(2006)
『ファット・アクトレス』(2005)
『Friday Night Lights』(2006)
『CSI科学捜査班』(2003)
『ふたりは友達? ウィル&グレイス』(2002)
『ヘイ! レイモンド』(1996~2004) リンダ
『フレンズ』(1994~2004) ジャニス
『Ellen』(1994~1996)
『Xファイル』(1994)
『となりのサインフェルド』(1992) シンシア
『L.A.ロー 七人の弁護士』(1990)
『The New Show』(1984)

映画
『バービーの白鳥の湖』(2003) 声の出演
『ファミリー・ゲーム/双子の天使』(1998)
『New Year’s Day』(1989)

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